シャトレーゼ、9月にホテル開業へ 呉市のグリーンピアせとうち跡地 4月29日から洋菓子店先行営業も

グリーンピアせとうち

 菓子製造販売やリゾート事業を手がけるシャトレーゼホールディングス(HD、甲府市)は22日、呉市から購入した大規模保養施設「グリーンピアせとうち」(呉市安浦町)について、滞在型ホテル「シャトレーゼ ガトーキングダムせとうち」として9月にオープンさせる予定と公表した。先行して今月29日、宿泊棟の1階で菓子販売店舗の営業を始める。

 店舗の売り場面積は約36平方メートルで、工房(約22平方メートル)も併設。ケーキや洋和菓子、焼き菓子、アイスクリーム、ワインなどを提供する。瀬戸内産のレモンを使ったレモンケーキを全国の店舗に先駆けて売り出すという。

 敷地内の施設について同HDは順次、改修してオープンさせる。7月には「サンシャインプール」の営業を開始。9月を目標にホテルやカフェの営業を始めるという。

 同HDは昨年、市と2億5千万円で購入する契約を締結。土地は337ヘクタール、建物は鉄筋5階建ての宿泊棟や同2階建ての温浴棟などを含む45棟。同HDの斉藤貴子社長は「スイーツのテーマパークにしたい」と、宿泊機能を維持する考えを示していた。

 グリーンピアせとうちは1985年に「グリーンピア安浦」として開業。年金福祉事業団が整備し、2005年に市が約4億円で買い取った。近年は宿泊者数の落ち込みや施設の老朽化が課題で、市は観光など地域振興の拠点として活用するために、同HDへ売却した。

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