アストンマーティン代表、ストロールへの裁定は厳しいと語る「しっかりと理解されないまま判定が下された」/F1第5戦

 アストンマーティンF1のチーム代表を務めるマイク・クラックは、F1第5戦中国GPの決勝レースでダニエル・リカルド(RB)に衝突したランス・ストロールに10秒のタイムペナルティが科されたことを“非常に厳しい”と考えており、異議を唱えている。

 このインシデントは、セーフティカー導入を経てレースがリスタートされる直前に発生した。コース上のマシンがターン14のヘアピンへと近づく際、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)がロックアップし、彼のすぐ後ろの隊列の車間が縮まった。誰もが減速するなか、ストロールはリカルドのRBのマシンの後部に衝突した。

 これにより、リカルドは最終的にリタイアに追い込まれるダメージを受け、今シーズン最初のポイントを獲得するチャンスを奪われた。ストロールは当初、リカルドを非難したが、スチュワードはストロールの不注意を良しとせず、彼に10秒のペナルティを科した。土曜日のスプリントレースでは、アロンソがフェラーリのカルロス・サインツとの衝突を引き起こしたとして10秒のペナルティを科されたので、これはこの週末にアストンマーティンのドライバーが受けたふたつ目の制裁となった。

 クラックは、ストロールに関するオフィシャルの決定に異議を唱えた。

「スチュワードは最近、ランスとフェルナンドに厳しい態度をとっている」とクラックはコメントした。

「今週末もそうだ。スプリントレースでも、メルボルンでもそうだった。今日はランスについて、しっかりと理解されないまま非常に早い判定が下された」

「非常に早く、非常に厳しく、非常に素早い決断だと思った。そういうことだ」

2024年F1第5戦中国GP ランス・ストロール(アストンマーティン)にヒットされたダニエル・リカルド(RB)

 クラックは、チームはスチュワードに対しストロールのケースを弁護しようとしたが、無駄だったと語った。

「結局のところ、これは連鎖反応だったと思う。フェルナンドがロックし、背後にもう1台マシンが見えた。誰もが多少なりともあそこで引っかかっていたと思う」

「もう少し詳しい調査が行われてほしかった。我々は話し合おうとしたが、ランスに責任があるという評決がすぐに下された。そして、彼はフロントウイングのダメージに加えて、10秒のペナルティを受けた」

「こうした状況は、先頭集団で生み出される。もっと注意する必要があると、いつだって言うことができる。しかし、その一方で慎重になりすぎて、リスタートをして車間が1台以上空いたら、誰もが『寝ているのか?』などと言うだろう」

「ああしたことは、様々なコースで起きる。(2020年トスカーナGPが開催された)ムジェロで多くのクルマが巻き込まれたインシデントを覚えているだろう」

「これはセーフティカーのリスタートで起こる不規則な動きだ。そして、毎年このようなことがあるし、今後も同様だろう」

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