現地時間4月21日、プレミアリーグ第34節エヴァートン vs ノッティンガム・フォレストの一戦が行われた。ともに残留を争う両チームの試合は2-0でエヴァートンが勝利した。
試合後、ノッティンガム・フォレストはプロ審判協会(PGMOL)に対し、「試合前にVAR担当がルートンファンであることをPGMOLに警告していたが、彼らは変更しなかった」と異例の声明を出し物議を醸している。
ノッティンガム・フォレストは、この一戦でVARを担当したスチュワート・アトウェル氏がルートン・タウンのファンであるため、判定に影響を与えたのではと主張している。現在ノッティンガム・フォレストは勝ち点「26」の16位、ルートン・タウンは勝ち点「25」の17位と、僅差で残留を争っている。
イギリス『Sky Sports』は物議を醸している各試合の審判の割り当てについて、PGMOLのハワード・ウェブ会長と他の役員の議論が行われたうえで、次のように決定されると説明している。
各審判員は、毎シーズンの初めに「忠誠フォーム」を提出する。これは自身の応援するチームや、それに関係するライバルチームを明かすものになり、例えばバームンガム・シティのファンである審判が、同クラブのライバルであるアストンヴィラの試合を裁くことはできなくなる。
また今回、ノッティンガム・フォレストが主張しているような、ルートン・タウンのファンであるアトウェル氏が残留争いに巻き込まれている他のチームの審判を担当できないとは、明言されていないという。
しかしながら、そのような衝突を避けるために、可能な限り実用的かつ常識的な決定を下す、5つの基準を設けているという。
1.審判員が応援するチーム-前述のように、その審判が応援するチームとそのライバルチームが関わる試合を裁けなくなる。順位上のライバルはその限りではない。
2.審判のパフォーマンス-前回担当した試合でどのような成績を残せたか。重大なミスを犯した場合、翌週は休養か注目度の低い試合に異動することが多い。また調子の良い審判を重要な試合に担当させる。
3.担当チームの間隔-審判が2試合続けて同じチームを担当することはできない。PGMOLは1カ月の間隔が空くように努める。
4.審判の実力-試合の重要度に応じて、最適な審判を選出する。プレミアリーグで担当する審判はすべてエリートグループから選出される。
5.チャンピオンシップ(2部)の考慮-PGMOLは2部の試合も選出する必要がある。特に重要な試合がある場合、普段プレミアリーグを担当する審判を起用することがある。