SixTONES田中樹とtimelesz佐藤勝利の日テレ新番組、『24時間テレビ』も絡む――“4者の思惑”

田中樹(SixTONES)、佐藤勝利(timelesz)(C)ピンズバNEWS

timeleszの佐藤勝利(27)とSixTONESの田中樹(28)が、協力しながらゲストをおもてなしする完全手探り型・体当たりトークバラエティ『あべこべ男子の待つ部屋で』(日本テレビ系・毎週土曜14時30分~15時)が5月4日にスタートすることが明らかになった。

キャラクター、好きなもの、休みの過ごし方など、さまざまなことが真逆(あべこべ)な佐藤と田中が協力しながらゲストをおもてなし。2人が徹底的にゲストのことを調べ上げ、喜びそうなことを手当たり次第ぶつけ、何としてもゲストを気持ち良くさせる番組になるという。

佐藤と田中を別室でモニタリングするのはおぎやはぎの小木博明(52)と矢作兼(52)。毒気はあるものの嫌味なくどんな大物ともうまくつき合える芸能界屈指の“おもてなしプロ”であるおぎはやぎからの叱咤激励やアドバイスを受けながら、佐藤と田中はゲストを喜ばせるため奮闘することになるようだ。

初回のゲストは坂上忍(56)。収録を終えた佐藤は「2人で雑談をしていて、まだ心の準備ができていないところから突然収録がスタート。ゲストがスタジオに入ってきて、こんなにスッて始まるんだと思ってビックリしました」とコメント。

田中は「佐藤勝利と2人で仕事をするのはあまりなかったためどうなるのか不安でした。自分たちで準備して自分たちで何をするか決める、ほぼ何をやるのか決まっていない、ゲストの方も何も知らないこの番組は、心構えが難しく、ただただ緊張。1クール終わったくらい疲れました」と振り返っている。

番組は全18回、日本テレビ(関東ローカル)で放送されるほか、番組放送後よりTVer、Hulu、日テレTADAにて見逃し配信される。さらにHuluでは佐藤と田中のおもてなし準備の様子や収録前後の密着映像を、番組放送後に「Hulu特別版」として配信される。

番組の放送決定を受けてX(旧ツイッター)には、

《デビュー前、風磨くんと樹で勝利くんを可愛がってたけど、2人は不良だから勝利に近づくな、と前社長に言われてた時代から一緒に番組するようになったなんて感慨深い。いつか風磨くんもゲストに呼んでお話して欲しいな》
《樹にはSixTONESの名前が世に広まるよう頑張って欲しい。そして、SixTONES、6人の冠番組が持てますように》

といったコメントが寄せられている。

「SixTONESはメンバー全員で出演していた『バリューの真実』(Eテレ)がジャニー喜多川氏(享年87)の加害問題の影響で3月末をもって終了。田中さんだけではなく、またグループで番組をやってほしいというのがファンの願いですよね」(制作会社関係者)

■MCに定評のある田中樹、バラエティ番組で爪痕を残せていない佐藤勝利

今回、番組に抜擢された田中のトークには定評がある。

ラジオ番組『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)はグループの冠番組ではあるが、田中がレギュラーパーソナリティーとして毎週出演している。SixTONESのコンサートでも田中がMCを担当しており、今回の番組起用に対しても、

《田中樹新番組MCは激アツ 彼の高いMC能力買われてよかった! 日テレ最高!!!!》
《ジュニア時代からずっとバラエティ頑張ってきてついにここまで こっから始まんだ》
《今でも感服するほどの田中樹のトーク力&MC力が更にパワーアップする予感》

と期待が寄せられている。

「田中さんはジェシーさん(27)とともに『ハマダ歌謡祭・オオカミ少年』(TBS系)にもレギュラー出演中。バラエティスキルは日に日に高まっていますよね。さらに日本テレビのドラマ『ACMA:GAME アクマゲーム』にも現在出演中。日テレは、田中さんの活躍に期待しているのではないでしょうか。

田中さんが悪いわけではありませんが、兄でKAT-TUNの元メンバー・田中聖さん(38)は違法薬物で複数回逮捕されている。そして、藤島ジュリー景子前社長(57)時代にはSixTONES、さらに田中さんは推されていなかったといいますね。

それが、ジュリー氏は退場し、さらに事務所がSTARTO ENTERTAINMENTに移行したことで、フラットな目線で評価されるようになったこともあり、今回の番組の起用につながったのかもしれません。田中さんのトークスキルは高い。『あべこべ男子の待つ部屋で』のようなバラエティ番組への露出が増えていけば、大ブレイクも十分に考えられるでしょうね」(前出の制作会社関係者)

一方の佐藤に対しては、ファンからも不安視する声が上がっているようだ。

「“バラエティに向いていない”といった意見も出てしまっていますね。ヒロミさん(59)がMC、佐藤さんと菊池風磨さん(29)がレギュラー出演していた『アオハルTV』(2019年1月~)は約半年で打ち切りに。

嵐・相葉雅紀さん(41)、風間俊介さん(40)、WEST.・藤井流星さん(30)、元King&Prince・岸優太さん(28)、美 少年・浮所飛貴さん(22)とともに出演した『VS魂』(ともにフジテレビ系)も2年半で終了となってしまいましたからね。

ジャニー氏、ジュリー氏という事務所上層部に推されていた佐藤さんですが、バラエティ番組では結果を出せなかった。田中さんにとっては『あべこべ男子の待つ部屋で』は飛躍のために勝負の番組となりそうですが、佐藤さんにとってはバラエティ番組で生き残っていけるかの勝負の場になってくるのではないでしょうか」(前同)

■STARTO社&日本テレビにとっても重要な番組

STARTO社にとっても、『あべこべ男子の待つ部屋で』は重要な番組になってくるだろう。スポンサー企業は旧ジャニーズ事務所の新会社の同社を厳しい目で見ているほか、ファン以外の視聴者には、同社在籍タレントを冷ややかな目で見ている人も少なくない。

「佐藤さんと田中さんが活躍し、番組が良い感じで話題になれば、STARTO社のタレントとっても大きなプラスですよね。

さらに日テレにとっても、ある意味“勝負の番組”になってくるのではないでしょうか。同局には夏の一大イベントで、旧ジャニーズとともに長年歩んできた『24時間テレビ』がありますからね。

今年は、現実的には旧ジャニーズ、STARTO社のタレントがメインパーソナリティーに起用されることはないと言われていますが、彼らはまだまだ高い人気を誇っています。日テレもSTARTO社も“いずれはまた……”と考えていて、『あべこべ男子の待つ部屋で』は近い将来の『24時間テレビ』も見据えた番組とも考えられる。

NHKが旧ジャニーズタレントの新規起用を控え、フジテレビも撤収気配のなか、日テレは逆をいっている。『あべこべ男子の待つ部屋で』は“観測気球”のようなもので、今、STARTO社のタレントが世間でどう評価されているのか、を見定めるところもあるのかもしれません」(前出の制作会社関係者)

日本テレビの定例社長会見が4月22日、東京・汐留の同局内で行なわれ、石澤顕社長(67)は「社名変更、補償とマネジメントの分離など、こういったポイントについてわかりやすく示してほしいという申し出」をしたと説明。

STARTO社の福田淳社長(58)が日本テレビを訪れて報告などを行なったとし、「課題の取り組み状況について確認させていただきながら。着実に進んでいるという状況を受けて、制作現場では新規の起用を検討する段階に入ったと認識している。クライアントも含めて個別に適切な判断をしていく」と語った。

福田博之取締役専務執行役員も「状況の把握とともに先月申し上げた方針に変更はありません。実際に4月以降で新しいキャスティングも進めている」と話した。

「『あべこべ男子の待つ部屋で』は関東ローカルで、土曜14時30分からの30分番組ですから、普通に考えたら大きな期待をされている番組というわけではありません。トークがメインですから、番組予算もそれほどかからないですし。

全18回とまさにお試し番組ですが、評判が良ければレギュラー化という道も開けてくるでしょう。そして、制作の裏側では田中さん、佐藤さん、そしてSTARTO社、日テレのそれぞれの思惑がある。今後を見据えるなかで、4者にとって非常に重要な30分番組になってくるのではないでしょうか」(前同)

田中と佐藤がメインとなる『あべこべ男子の待つ部屋で』は、話題の番組になれるだろうか。

© 株式会社双葉社