日本750万・世界1億店で使える新「Vポイント」始動 100万P贈呈等6つのキャンペーンに一部不具合も

CCCMKホールディングス(CCMKHD)と三井住友カードは4月22日、「Vポイント」を開始したことを発表した。

同日から「Tポイント」および従来の緑のVポイントは自動で切り替わり、「青と黄色のVポイント」を通称とする新Vポイントとして、1ポイントを1円分として利用できる。また、誕生を記念したキャンペーン「ぶいぶい誕生祭」を6月30日まで開催する。

対象は日本750万店舗、世界1億店舗--「日常」で使えるポイント

新Vポイントは、発行済み株式の60%をCCC、40%をSMBCグループが保有するCCMKHDが運営。同日から、CCMKHDが提供する「Tポイントアプリ」を「Vポイントアプリ」、三井住友カードが提供する「Vポイントアプリ」を「VポイントPayアプリ」としてリニューアルする。

新Vポイントアプリは、Tポイントアプリから引き続き、提携先でポイントをためる・使うことができる。「モバイルVカード」の表示もできる。

VポイントPayアプリでは、たまったVポイントをチャージすることで、日本の750万店舗、世界の1億店舗の「VISA」加盟店で使える。また、Vポイントがたまるカードやアプリの「V会員番号」(旧T会員番号)と、SMBCグループ各社サービスのIDを連携すれば、ポイントの合算が可能。ショッピングでためたポイントと決済でためたポイントを合算できる。

なお、連携しない場合は各ポイントは合算されない。従来のポイント機能の範囲内で、引き続き各種サービスを利用できるという。

CCCMKホールディングス 取締役を務める撫養(むや)宏紀氏は、新Vポイントについて、「ポイントと決済が融合することで、いつでもどんなところでもたまって使えるポイントを目指す。その中でも決済は、日常の中で非常に使われるもの。日本での750万店舗と世界200カ国の1億店舗でたまって使えることは、お客様にとって非常に魅力がある」と話す。

6つの施策で構成する誕生キャンペーン「ぶいぶい誕生祭」

新Vポイントの誕生を記念したキャンペーンとなるぶいぶい誕生祭は、4月22日から6月30日に実施。計6つの施策を展開する。

1つ目として、Vポイントアプリでガチャを実施する。キャンペーン期間中はVポイントアプリから、抽選で1万ポイント・100ポイント・1ポイントが当たるガチャを毎日実施できる。キャンペーン期間終了後にも、ガチャに参加した全員の中から抽選で10名に100万ポイントを贈呈するという。

2つ目は、対象のVポイント提携先で会計時にVポイントを提示してポイントをためることが対象。キャンペーン期間中に「Tカード」やモバイルVカードを提示してVポイントをためることにより、抽選で1万人に1000ポイント、もしくは1ポイントが当たる。1人あたり1日1会計までで、キャンペーンサイトからのエントリーが必要となる。

3つ目は、モバイルVカードの提示とスマホのタッチ決済のダブル利用。ゼンショーグループ、ドトールコーヒーグループ、すかいらーくグループでモバイルVカードを提示、三井住友カードのスマホのタッチ決済をすると、利用金額の10%分のVポイントをプレゼントする。キャンペーンサイトからのエントリーが必要だ。

4つ目は、V会員番号とSMBCグループのIDの連携で、最大10万ポイントが当たる。IDの連携は、「Vpassアプリ」「Vpassウェブサイト」「三井住友銀行アプリ」「三井住友銀行ウェブサイト」「VポイントPayアプリ」などから手続きできる。

5つ目は、VポイントPayアプリの利用。アプリを新規でダウンロードしてV会員番号とSMBCグループのIDを連携した後、VポイントPayアプリのVisaのタッチ決済で支払うことで、利用金額の10%を還元する。上限は500円分。

そのほか6つ目として、「三井住友カード・Oliveフレキシブルペイ(クレジットモード)」への新規入会や各種条件の達成。新規入会で500円相当のVポイントなど、最大2万3100円相当をプレゼントするとしている。

キャンペーンについて、俳優の小栗旬さんは、「100万ポイント当たったらうれしい。さっそくダウンロードしてアプリを登録したい」と話す。吉高由里子さんは「大きな人数と大きなお金が動いてる、とても力が入っている企画。2カ月間、毎日アプリに張り付くことになるかもしれない」とコメントした。

「ポイント経済圏」争いは併存戦略で--親しみあるみんなのポイントに

Vポイントを取り巻くポイント市場は現在、NTTドコモや楽天、KDDI、ソフトバンクといった通信キャリアなども共通ポイントを展開。Vポイントのほか、「dポイント」「Pontaポイント」「楽天ポイント」「PayPayポイント」などがあり、各社が「ポイント経済圏」争いを繰り広げている状況だ。

一方で撫養氏は、「2003年に10月に開始したTポイントは、さまざまなポイントカードが1つになってどこでも共通に使えたら便利、という発想から生まれた。SMBCの決済も、どこでも決済ができることを重要視し、特定の経済圏を持たないサービスとして展開している。今回ポイントと決済を融合するにあたり、お互いの経済圏を強く意識せず、日常の中で使っていただける、親しみあるみんなのポイントになるという思いがある。日本にはさまざまな共通ポイントがあり、市場が盛り上がることはよいこと。『ポイ活』含め、ポイントを使ってより楽しく、ワクワクするような日常を提供したい」という。ポイント経済圏のシェア争いに注力せず、各共通ポイントと併存する戦略を志向していると話す。

共通ポイント専門家として活躍する菊地崇仁氏は、各経済圏の特徴を表などで解説しながら、「経済圏争いのニュースが増えているなかで、今までは1つの経済圏に絞った方が得だったが、増えすぎて絞りきれないと実感している。経済圏を複数使わなければいけない時期に来ているので、併用してうまく使うことで物価高なども乗り越えられるはず。Vポイントはつかえるお店がかなり多く、ためて使えるという点で持っていて損はない」と語った。

同日から一部機能で不具合発生

なお三井住友カードとCCCMKホールディングスは新Vポイントの開始日となった4月22日、モバイルVカードの表示やID連携といった一部機能で不具合が発生していることを発表している。

(更新:4月23日10時)三井住友カードは、4月22日11時頃から4月23日3時頃の間、稼働確認のためVポイント残高表示、TポイントとID連携等を行う機能を停止していたが、利用を再開したと発表した。

(更新:4月23日10時30分)利用再開の発表があったが、筆者の環境ではVポイントアプリが開けないといった事象が発生している。

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