米軍が海自ヘリ捜索へ 「再発防止にしっかり取り組む」と木原防衛相 墜落事故の続発を受け

記者会見で、事故現場の捜索に米軍機が加わると発表する木原稔防衛相=23日午前、国会内

 【東京】木原稔防衛相は23日午前の参院外交防衛委員会で、自衛隊ヘリコプターの墜落事故が続発したことについて「痛恨の極みだ」と述べた上で「再発防止や原因究明にしっかり取り組み、それを反映させるため、陸海空自衛隊に指示・指導をしていきたい」との認識を示した。水野素子氏(立民)への答弁。

 20日深夜、伊豆諸島の鳥島東方海域で訓練中だった海自のSH60K哨戒ヘリコプター2機が墜落する事故が発生。

 搭乗員8人のうち1人の死亡が確認され、現場海域では残る7人の捜索が続いている。

 昨年4月にも沖縄県宮古島沖で陸自のUH60JA多用途ヘリが墜落。隊員10人が死亡しており、水野氏は約1年間に重大事故が相次いだことの見解をただした。

 木原防衛相は「特に航空機は安全確保が第一だ」と強調。一方で「訓練はしっかりやらなければならない。陸海空全ての自衛隊の航空機について、改めてしっかり整備・点検を行い、教育なども徹底するよう指示した」と説明した。

 また、木原氏は23日午前の記者会見で、海自ヘリ事故の現場周辺の捜索に、米海軍の哨戒機P8が1機加わる予定だと明らかにした。事故発生から時間がたち、潮の流れによって捜索範囲が広がったため、米軍の協力を得ると説明した。

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