キリン「適正飲酒セミナー」常設化、お酒との上手な付き合い方を紹介

by 編集部:湯野康隆

2024年4月23日 取材

セミナーの講師を務めるキリンアンドコミュニケーションズ(キリンホールディングス)の後藤沙耶香氏

キリンビールは、5月から上手なお酒との付き合い方を教えてくれる「適正飲酒セミナー」を開催する。4月23日、報道関係者向けにその様子が公開された。

同社では、取引先や工場見学者、大学生などに向けて適正飲酒に関するセミナーを実施してきたが、2月に厚生労働省から「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」が公開されるなど、お酒との付き合い方に関心が高まっていることから、今期から常設のセミナーとして実施していくことにした。

セミナーでは、日本の酒税法ではアルコールが1%以上含まれた飲み物が酒類と定義されていることや、お酒に含まれるアルコールが酵母によって糖を発酵することで生まれるエチルアルコールのことであることをはじめ、体内でどのように分解されるのかや、アルコールが血液によって脳に運ばれ、神経細胞に作用して麻痺させることで酔った状態になることなど、酒に酔うプロセスを紹介。

その上で、短時間で多量の飲酒を行なうことや飲酒を強要することの危険性などを説明。飲みすぎないためには、アルコール度数ではなく、純アルコール量(飲酒量×アルコール濃度×比重0.8)で考えることが重要で、同社の商品のパッケージも数値が記載されていることが紹介された。

セミナーで配布される冊子にはアルコール体質チェックパッチが付属

セミナーで配布される冊子には、アルコール体質をチェックできるパッチが付属しており、これを使うことで自身がアルコールに強いのか、弱いのかをチェックできるようになっている。お酒の強さは、遺伝や性別、年齢による影響があるとされ、個人差が大きく、その時の体調などによっても変わってくるため、あくまで飲む飲まないは個人の選択であることを強調。

飲む量ではなく、語り合う時を味わったり、料理と一緒に味わったり、時には水やノンアルコール飲料を挟みながら、心地よく飲む“SLOW DRINK”という飲み方を推奨していた。

セミナーは、1回60分で企業などの30~50名程度の団体を対象に、年間25回実施される予定。料金は1人200円。Webサイトで申し込みを受け付けている。

© 株式会社インプレス