中国の東莞・香港国際空港センター、開業1年で輸出入貨物額38億元に

中国の東莞・香港国際空港センター、開業1年で輸出入貨物額38億元に

12日、東莞・香港国際空港センターを経由して輸出される貨物を積んだ車両を監督管理する黄埔税関の職員。(東莞=新華社配信)

 【新華社広州4月23日】中国広東省東莞市の虎門港総合保税区にある「東莞・香港国際空港センター」がこのほど、開業から1周年を迎えた。輸出入貨物総額は38億元(1元=約21円)を超え、総貨物量は4380トン以上となった。

 黄埔税関の鍾声(しょう・せい)副所長は、空港センターの監督管理モデルは広東省、香港特別行政区の税関監督管理の相互承認を強化し、粤港澳大湾区(広東・香港・マカオグレーターベイエリア)の商品を世界に輸出する効率を高めたと表明。企業が物流に要する時間、通関の総合コストは約30%削減されたと述べた。

中国の東莞・香港国際空港センター、開業1年で輸出入貨物額38億元に

12日、「東莞・香港国際空港センター」を経由して輸出される貨物を積んだ車両を監督管理する黄埔税関の職員。(東莞=新華社配信)

 空港センターに2023年4月18日、東莞市初めての香港空港貨物ターミナルが設置され、ターミナルの輸出貨物は航空機への搭載に必要な全ての手続きが同市で行えるようになった。空港センターでは、輸出入航空貨物の直接積み降ろしができる。

 現在、香港空港の三つの主要貨物ターミナル、航空貨物代理店101社が空港センターで恒常的に営業しており、航空会社24社がセンターでの保安検査を認めている。センターを経由して輸出された貨物は48カ国・地域の97空港に届けている。

中国の東莞・香港国際空港センター、開業1年で輸出入貨物額38億元に

12日、「東莞・香港国際空港センター」を経由して輸出される貨物を積んだ車両を監督管理する黄埔税関の職員。(東莞=新華社配信)

 23年の同市の輸出入総額は1兆2800億元で、貨物取扱量は同省で2位となった。市の貿易企業には大きな航空輸送需要があり、航空貨物の80%近くが香港空港を経由して輸出入されており、香港空港の貨物の40%近くは同市から発送されている。

 スマホブランド「OPPO(オッポ)」を手がけるOPPO広東移動通信の戴家強(たい・かきょう)関務総監は、センター経由による輸出入は従来の物流方式と比べ貨物1キロ当たり2元節約でき、同社は年間130万元以上の輸送費が節約できると明らかにした。

 24年第1四半期(1~3月)、同省の輸出入額は前年同期比12%増の2兆400億元となり、同期として初めて2兆元を突破した。うち、輸出は9%増の1兆3100億元、輸入は17.6%増の7311億4千万元だった。1~3月の同省と香港との取引額は14.1%増の2520億4千万元となった。(記者/壮錦)

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