職員「本当に安心した」 東郷町長のパワハラ行為 第三者委がハラスメント認定 愛知

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「鳩の脳みそより小さい」これは、愛知県の東郷町長が職員に言った言葉です。第三者委員会は、会見で「違法と言えるものも含めて、ハラスメント行為が繰り返されてきた」と話しました。

東郷町の井俣町長。 23日の朝も、いつも通り登庁しました。 Q:調査報告書は読んだ? 「一通り読んだ」(東郷町 井俣憲治町長) Q:受け止めは? 「会見や全員協議会を開くので話す」(井俣町長) 事の発端は去年11月、「馬鹿じゃないの、本当に馬鹿じゃないの」「パートのおばちゃんと同じ価値しかないの」などといった、井俣町長が会議の場で発したとされる音声が公開。 町長は会見を開き、発言を認めて謝罪しました。 「お笑いのツッコミみたいな形で、軽く考えて使っていた。私の認識が甘く、深く反省しています」(井俣町長)

パワハラ発言・セクハラ言動が認定

第三者委員会の調査報告書では、以前から指摘されていた「バカ」「死ね」などのパワハラ発言や、着ぐるみに入った女性職員に抱き着くなどのセクハラ言動が認定されました。 ほかにも「お前らの脳みそは鳩の脳みそより小さい」「最上級のあんぽんたん」「ポンコツ1号・ポンコツ2号」など、職員の人格を否定するような発言や「育休を1年取ったら殺すぞ」などの人事上の不利益を示唆するような発言も。 アンケートに回答した職員582人のうち、町長からハラスメントを受けたと回答したのは108人、目撃したと回答したのは138人に上りました。 午後3時すぎ、町長のハラスメントを認定した第三者委員会が会見を開きました。 「長い期間にわたって、違法と言えるものも含めて、パワーハラスメントを中心としたハラスメント行為が、繰り返されてきたことに私は驚きました。組織が小さく、つながりが非常に個々にある人たちの関係ですから、声を上げにくいという意味ではある意味悪質」(第三者調査委員会 堀龍之委員長) 第三者委員会は報告書で「就任1期目(2018年)から、継続的に複数の職員に様々なハラスメントを行ってきたと判断した」「町政に対する悪影響を生んだといって過言でない」としました。

職員「みんなが我慢していた思いがこれでひとつ報われた」

「本当に本当に安心した。私たちがおかしいなと思っていたことが、間違いではなかった」(東郷町の女性職員) 東郷町役場で働く職員は23日の朝、「ハラスメントが認められてほっとした」と話しました。 「声を上げたくても上げられない状態がずっと長年続いていたので、みんなが我慢していた思いがこれでひとつ報われた」(東郷町の女性職員) 11月の会見後も町長の態度は変わっておらず、声を上げた職員に対する“報復”と思われる言動もあるといいます。 「例えば4月の人事異動を見ても、報復なのかなというのが散見される。町長に居続けられることが本当に一番不安だし、町長に求めるとしたら、今の職を降りていただくことですね」(東郷町の女性職員)

町民はどう感じている?

町民は、どう感じているのでしょうか。 「恥ずかしい。自分から非を認めているから、潔く辞職すべき」(東郷町民) 「早く解決して、住民のために仕事をしてほしい」(東郷町民) 井俣町長は自身の進退について、第三者委員会の調査結果を受けて判断するとしていましたが―― 「会見ですべてまとめてお話いたしますので」(井俣町長) 町長は、25日に会見を開くということです。

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