廃棄するなんてもったいナシ 「氷結mottainaiプロジェクト」第1弾に横浜産の浜なし

「氷結 mottainai」の第1弾として「浜なし(期間限定)」を発売(キリンビール提供)

 「果実生産の発展と氷結の成長を一緒に考える。新たなカテゴリーとして、お客さまの選択肢となる飲料を目指す」。4月中旬、キリンビール(東京都)が都内で開催した新商品発表会で、同社マーケティング部長の今村恵三執行役員は語った。

 発表されたのは、缶酎ハイブランド「キリン 氷結」から果実のフードロス削減と農家支援につながる「氷結 mottainaiプロジェクト」。形などが規格に合わずに廃棄される果実を「モッタイナイ果実」と位置付けて、日本各地の果実で商品展開を目指す試みだ。

 第1弾として、5月7日から発売されるのは、横浜産のブランド梨「浜なし」を取り入れた氷結。浜なしを選んだ理由の一つとして、キリン発祥の地でもある横浜が産地だからという。また、浜なしは果肉が柔らかくなり食感が損なわれる「みつ病」などの影響で、年間約19トンが破棄されたケースもあるとされている。

 農家への支援として、商品の売り上げ1本につき1円を生産者へ寄付する。第1弾では浜なし約2万2千個のロス削減と、浜なし農家へ約400万円の寄付を目指しているという。

 キリンビール担当者は「農家が直面している課題を感じていただきながら商品を楽しんでほしい」と話している。

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