市指定史跡「多羅尾滝の脇磨崖石仏群」の一部が盗まれる

甲賀市信楽町にある市の指定史跡「多羅尾滝の脇磨崖石仏群」の一部が盗まれていたことがわかり、所有する地元の自治会が警察に被害届を提出しました。

被害のあった石材を案内する区長盗難の被害に遭ったのは、甲賀市信楽町多羅尾にある市の指定史跡・多羅尾滝の脇磨崖石仏群の一部で、直径およそ40センチメートル、厚さ8センチメートルの円柱状の石造品です。石造品には、梵字で、「ウーン」という不動明王を意味する文字が刻まれています。

所有する地元自治の多羅尾区によりますと、今月9日に、地域住民の男性から石造品がなくなっていると区に連絡がありました。その後、甲賀市と、近隣の捜索や持ち出しがないかなどを調査しましたが、そのような事実がなかったことから、今月15日に、甲賀警察署に盗難の被害届を提出したということです。

甲賀市によりますと、この磨崖石仏群は、「正中二年」と年号が彫られていることから、今からおよそ700年前の鎌倉時代後期から室町時代前期にかけて作られたものとされ、1981年に、市の史跡に指定されました。

警察では、盗難事件として捜査しています。

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