約100年の歴史の銭湯が復活 かまどに再び火 熱い湯とにぎわい 守り継ぐ若手の挑戦【新潟・三条市】

約100年の歴史の銭湯が復活

約100年の歴史を持つ三条市の銭湯が一時休業を経て、若者の手で営業を再開し、多くの人が懐かしの湯を楽しみました。

24日午後3時すぎ、約半年ぶりに「泉乃湯」の浴槽にお湯が張られました。昔ながらの釜で湯を沸かしていたのは店主の小泉允彦さんです。
■店主 小泉允彦さん
「調整は自分の感覚でするので慣れない部分もあって試行錯誤している。再開を聞きつけて来てくれたらいいなと思う。」

97年にわたり、地域の住民に愛されてきた泉乃湯。店主だった小泉さんの父が高齢となり、去年11月から休業していました。
■店主 小泉允彦さん
「小さい頃からこのお風呂で生活してきたので、近所の方からも無くなると困る、寂しいという言葉を聞き自分ができるところまでやってみようと思った。」

地域の声もあり、小泉さんは泉乃湯を継ぐことを決断。市内のベンチャー企業とも協力し準備を進めてきました。
そして迎えた営業再開。ボランティアで手伝って来た常連客が一番風呂に浸かります。
■入浴した常連客
「一番風呂なんでお湯が硬い感じがする。ちょうどいいかな。以前と比べてきれいになってより気持ちいい。」

10年以上通って来たという男性も。
■常連客
「早く再開しないかなと思って待っていた。あったまっていける。最高だ」

■店主 小泉允彦さんと客
「湯加減どうですか?(客)ちょうどいい。もうちょっと熱くてもいいかな。」

昭和の風情が残る泉乃湯。お客同士のコミュニケーションの場にもなりそうです。

■店主 小泉允彦さん
「良いなと思いました。自分でも復活したんだなとお客さんが楽しそうに入っているのを見るとこちらも楽しくなる。先代が作っていたようなお湯にはまだできないと思った。お客さんの要望にこたえられるようないいお湯を作っていきたい。」

泉乃湯は当面の間、週3回・午後5時から8時半までの営業です。

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