【ソフトバンク】小久保監督「今日は7イニングかな」 コールドゲーム予想の裏に〝情報源〟の統一あり

積極的な仕掛けが奏功したソフトバンク・小久保監督

勝利の神様は細部に宿る――。ソフトバンクは24日のロッテ戦(ZOZOマリン)に7回表無死降雨コールドにより、10―1で大勝。連勝で3カードぶりの勝ち越しを決めた。

家庭の事情で欠場中の周東に代わって2試合連続で「1番・中堅」に抜てきされた川村がプロ初の3安打、4出塁、3得点で勝利に貢献。投げては大関がぬかるんだマウンドに屈せず、5回1失点の好投で2勝目を挙げた。

先手必勝で初回から手堅く犠打で走者を進め、序盤から攻撃的な進塁がいつも以上に目立った。積極的な仕掛けが奏功し、理想通りに得点を重ねて相手の戦意を喪失。小久保裕紀監督(52)は試合後、劣悪なコンディションの中で序盤から主導権を握る展開に「レーダーを見ながら、今日は7イニングかなと思っていたので7イニングなりの戦い方をした。(午後)8時くらいから悪くなるっていうのは分かっていたんでね」と、シナリオ通りの進行と大満足の結果にニンマリだった。

何事にも準備を徹底するのが小久保ホークスだ。雨天時に活用する雨雲レーダーも、あえてチーム内で「情報源」を統一。今ではスマートフォンのアプリを起動すれば、誰でも手軽に天気観測データを見ることができる。ただ、個々が異なる情報に頼れば、無用な混乱を招きかねない。首脳陣や選手、スタッフらが同じデータや数字を見て、試合の進め方や展開を予想する上でも見解を統一することにもつながる。

「勝利の神様は細部に宿る」とは小久保監督がよく口にする言葉。昨秋の就任以来、チームが同じ方向を向くために、細かい部分に意思統一を図ってきた。今季最多の貯金7で首位快走。順調に勝ち星を積み重ねつつ、戦う集団の地固めも着実に進んでいる。

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