『ブルーモーメント』第1話あらすじ完全版
晴原柑九朗(山下智久)は気象解析の結果、集中豪雨により災害が予測される場所を突き止めていた。
彼の婚約者で同じ研究官の園部灯(本田翼)と共にそれぞれ人的被害の拡大を防ぐため、晴原は報道局のデスク、灯は現場へ向かう。
晴原がデスクで作業していると、突如警報アラートが。再度解析したところ予測していないエリアで大きな被害が出ることが判明した。急いで灯に電話を掛けるがつながらない。
灯はその頃、危険区域に向かって走っていた。晴原が現場へ急行するが、灯の姿はなく、自然の脅威にただただ立ち尽くすのだった…。
彩が晴原のもとにやってくる
5年後、気象庁気象研究所の研究官・晴原柑九朗は、“ハルカン”という愛称で報道番組のお天気コーナーに爽やかな笑顔で出演していた。
そんなある日、晴原が所属する研究所に、雲田彩(出口夏希)がやってくる。彩は晴原の上司で予報研究部部長の上野香澄(平岩紙)が出した求人募集を見つけて応募してきたのだ。
ゲリラ豪雨でびしょ濡れ状態の彩に対して、お天気コーナーの爽やかな笑顔とは裏腹に悪態をつく晴原。
「気象研究所で働こうとする人間がなぜ雨に降られてびしょ濡れで現れる?」「天気予報は何のためにある?」など問い詰める晴原に対し、求める回答できずにいる彩だったが、ハッキリとものを言う姿勢で負けじと晴原に詰め寄る。
そんななか、内閣府・特命担当大臣(防災担当)の園部肇一(舘ひろし)によりマスコミに向けた会見が開かれた。
会見では、気象災害から人命を守るために、階級・年齢に関係なく能力本位のエキスパートが集められた部隊SDM(特別災害対策本部)の設置がマスコミへ発表される。そしてSDMの要となる気象班統括責任者を担うのが晴原であった。
福島の雪山で遭難者が!
その夜、晴原はSDMを構想していた灯の残したノートを手に取り、彼女と見たいつも通りの朝を迎えられた先にある“ブルーモーメント”の景色を思い出す。そして彩もまた、過去の災害によって刻まれた傷を密かに抱えていた。
それぞれ思いを抱えるなか、福島県北部で急激な悪天候による雪崩に巻き込まれ、10名が遭難したとの情報が入る。
まだ人材も揃っていない試験運用中のSDMだが、緊急連絡用通信で園部に許可を求める晴原。大きなミスが起きれば正式運用が見送られるが、晴原の覚悟を受け取り、園部は許可を下した。
現場へ向かう晴原は、帯同する彩に対して「天気予報は何のためにある?」と再度問いかける。その答えが、これから起こることを目の前にしても分からないのであれば、この仕事に向いてないので辞めてもらう、と言い渡した。
SDM出動の情報を聞きつけた総務省・総務大臣の立花藍(真矢ミキ)は、SDM本部に向かう園部に「成功を祈っています。ミスを起こして試験運用中に頓挫しないことを」と告げる。 そこには不穏な空気が流れていた。
現地での救助活動が始まる!
晴原と彩はヘリポートで消防班責任者の佐竹尚人(音尾琢真)、消防班班員・園部優吾(水上恒司)と合流。灯の従妹である優吾は、晴原の存在を否定しつつも一緒にヘリに乗り込む。
そんななか、要救助者の身元が判明。佐竹は1人の人物に目が留まった。
SDM専属の指揮車両も現場へ到着し、ドライバー兼料理人の丸山ひかる(仁村紗和)、情報班の山形広暉(岡部大)とともに対処にあたる。
晴原はさらなる被害拡大を防ぐため市長へ避難指示を要請。彩は避難に伴う問い合わせ・苦情の対応を、佐竹と優吾は地元山岳救助隊員と共に要救助者の捜索を行う。
要救助者は続々発見されるが…
市長の説得を終えた晴原は指揮車両に戻り、引き続き気象解析。救助隊が要救助者6名の発見に成功するが、残り4名は雪崩ポイントにおり、登山初心者だったという情報が入った。
晴原からの的確な捜索範囲の指示を元に救助にあたる佐竹と優吾ら救助隊は3名の要救助者の発見に至るが、ヘリで佐竹の目に留まった要救助者・前田琢巳のみ発見できずにいた。
前田の妻・明日香もホテルのロビーで夫の無事を祈る。
「まだ終わっていない。必ず助ける──」
この一連の状況を目の当たりにしていた彩は晴原に、現場へ向かう前に言われた課題の答えを伝える。「天気予報は誰かの命を守るためにある」。その答えを受け、晴原は彩にSDMのジャンパーを着るよう促した。
その頃、佐竹と優吾は遂に崖際にいる前田を発見。しかし佐竹は無理な救助を行い崖が崩れ、前田とともに二重遭難してしまう。
晴原はその絶望的な状況を聞き、5年前の豪雨災害当時のことを思い出していた。
自らの解析ミスにより最愛の人・灯が亡くなったこと。そして彼女のお腹には晴原との子どもがいたこと。
そして晴原は強い意志を持って言った。「まだ終わっていない。必ず助ける──」と。