多年草 × 一年草の上手な組み合わせで作る<花のローテーション>
春から冬まで季節ごとの花で彩られる庭は、ガーデナーであれば誰もが抱く理想郷。しかも全体を植え替えせずに、ポイント的に植え込みするだけでよければ手間もかかりません。
今回は多年草と一年草をうまく組み合わせて、バトンタッチしながら花が咲き続けるローメンテナンスな植栽プランを解説します。多年草と一年草のオススメ品種も、参考価格とともに紹介。
記事最後には多年草と一年草の使い分けの秘訣もお伝えしますので、庭づくりの参考にしてくださいね。
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この記事で紹介する「花のローテーション」にまつわるあれこれ
- 季節ごとの植栽プラン
- 多年草のオススメ品種4選
- 一年草のオススメ品種4選
【植え替えいらずのガーデニング】季節ごとの植栽プラン
【3~4月】春の植え付け
春になるとさまざまな苗が豊富に出回りだし、気候も安定するので植え付けに最適なシーズン。まず、1年中植えっぱなしできる多年草をメインとして植えましょう。
多年草が大きくなるまで少し時間がかかるので、それまでの間つなぎ役として、一年草の開花苗をスポット的に植え込むと華やかになります。
【6月】夏前の植え替え
徐々に気温が上がってくると、暑さが苦手な一年草が弱ってきます。本格的な夏が来る前に、耐暑性の強い品種に植え替えましょう。
夏に咲く花は比較的少ないので、葉の美しさを鑑賞できるカラーリーフがオススメです。
【9月】秋の植え替え
夏の暑さで傷んだ株があれば、秋の一年草と植え替えましょう。鮮やか系の色合いが多い春~夏とは異なり、秋は落ち着いたトーンの花色を集めるとシックな雰囲気になります。
【11月】冬前の植え替え
冬は植物の植え付けには向いていないので、晩秋までに冬花壇の準備を進めましょう。耐寒性があり、冬の間も咲き続ける一年草が重宝します。
また初春に咲く球根植物や、来年開花する多年草の苗も、この時期に植え込んでおくとよいでしょう。
季節を意識した庭しごとをなんとなくイメージできたでしょうか?次では、花の絶えない庭づくりにぜひおすすめしたい、多年草・一年草を詳細情報とともにご紹介します。
ゴールデンウィークはガーデニング作業にぴったりな時期。お気に入りの花を見つけて、園芸店やホームセンターに足を運んでみませんか?
多年草のオススメ品種4選
ベロニカ
- 学名:Veronica
- 分類:オオバコ科クワガタソウ属
- 開花時期:4~11月
スッと伸びる姿がスマートなベロニカ。青・紫・白など爽やかな花色がそろっています。
※参考価格:300~400円前後(3号ポット苗)
エキナセア
- 学名:Echinacea
- 分類:キク科ムラサキバレンギク属
- 開花時期:6~10月
エキナセアは暑さに強く夏花壇の強い味方。大きなキク咲きの花が夏空の下で鮮やかに映えます。
※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)
宿根サルビア
- 学名:Salvia
- 分類:シソ科アキギリ属
- 開花時期:6~11月
ハーブの一種で葉から清涼感のある香りが漂う宿根サルビア。品種が豊富で、多くは秋に開花のピークを迎えます。
※参考価格:300~500円前後(3号ポット苗)
クリスマスローズ
- 学名:Helleborus
- 分類:キンポウゲ科クリスマスローズ属
- 開花時期:1~3月
クリスマスローズは耐寒性が強く気品ある花が魅力的。常緑なので花がない時期もみずみずしい緑の葉が茂ります。
※参考価格:1000~2000円前後(3号ポット苗)
一年草のオススメ品種4選
リナリア
- 学名:Linaria
- 分類:オオバコ科ウンラン属
- 開花時期:3~7月
小さな花が穂状に咲く姿が可憐なリナリア。パステルカラーの花が春から初夏まで長い期間咲き続けます。
※参考価格:200~300円前後(3号ポット苗)
コリウス
- 学名:Coleus
- 分類:シソ科コリウス属
- 開花時期:6~8月
コリウスは花があまり目立たず、葉の美しさを鑑賞するカラーリーフ。葉色が豊富なので数株組み合わせると華やかです。
※参考価格:100~300円前後(3号ポット苗)
コスモス
- 学名:Cosmos bipinnatus
- 分類:キク科コスモス属
- 開花時期:10~11月
広い野原や畑に咲く風景が秋の風物詩となっているコスモス。繊細な花姿ですが意外と強健で、こぼれ種からも旺盛に発芽します。
※参考価格:200~300円前後(3号ポット苗)
パンジー・ビオラ
- 学名:Viola
- 分類:スミレ科スミレ属
- 開花時期:10~5月
冬から春にかけての花壇に欠かせないパンジー&ビオラ。カラフルな花色があり、お好みのカラーコーディネートが楽しめます。
※参考価格:100~300円前後(3号ポット苗)
多年草と一年草は使い分けが秘訣
できるだけ植え替えの手間をかけずに1年中花盛りの庭にしたいときは、多年草をオールシーズン、一年草はスポット的なものとして使い分けするのがコツです。
暑さ寒さが苦手な多年草は二年草として割り切った使い方をすることも。開花時期が長い一年草は後半ややくたびれてくるので、ピークを迎えている開花苗をワンポイントとして追加しましょう。
服を着回しするのと同じように植物もローテーションしながら、四季折々の花が咲いている庭を作ってみませんか。