【50周年】今も愛される「アルプスの少女ハイジ」「モンチッチ」その歴史の裏にある“人気の秘密”とは?

長年、多くの人の心をつかんで離さない魅力的なキャラクターたち。2024年に誕生から50周年を迎えたのは、「アルプスの少女ハイジ」と「モンチッチ」です。
50年もの間、愛され続けたその秘密に迫ります。

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NGなし?意外な“コラボ”も「アルプスの少女ハイジ」

「アルプスの少女ハイジ」は、1974年、フジテレビで放送された名作アニメです。
最高視聴率は、脅威の26.9%。

テレビ放送終了から50年近くたった現在も愛され続ける理由について、ハイジを制作したアニメ制作会社「瑞鷹」のライセンス窓口を務める、株式会社サンクリエートの池谷由香里 統括マネージャーはこう話します。

池谷由香里 統括マネージャー:
(ハイジのアニメを制作した)瑞鷹さんの考えが「作品を守りすぎるあまり、テレビで見ないとか、忘れ去られてしまうっていうのは、作品がもう死んだも同然だ」っていうふうに考えていらっしゃるので、いかに新鮮さをもって広めていけるか。その一つがコラボ。

作品を守りすぎるあまりに人々から忘れられてしまうことを避けるため、行った取り組みの一つが「コラボレーション」。

ハイジのコラボといえば、2012年から放送が開始された「家庭教師のトライ」のCMが大きな話題を呼びました。

2024年で13年目、制作本数は270本以上という長寿CMに育ちました。

「家庭教師」と「ハイジ」、一見接点のないような作品をなぜ起用したのでしょうか?株式会社トライグループに話しを聞いてみると…。

株式会社トライグループ:
ハイジが大自然の中で、“おんじ”に多くのことを教わりながら成長していくという点で、教育との親和性が高いことから選びました。

また、子供の頃「ハイジ」を見ていた“親世代”も意識しているということです。

――家庭教師のトライとのコラボ依頼が来たとき、どのように思いましたか?
池谷由香里 統括マネージャー:
基本的にNGはなく「おもしろいですね」っていう感じで。よくこのシーンのこの場所を選んでくれたなとか、そういう感動は正直なところ多かったです。

「NGなし」のスタンスだった制作側ですが、CM化にあたって一つだけリクエストしたといいます。

池谷由香里 統括マネージャー:
「クララが立った」のシーンで。そこはやはり、いじらないでくださいっていうのはあります。

今やハイジはコラボに引っ張りだこ。
阪神とコラボして“トラ党”になったり…、50周年同士のサンリオ・ハローキティともコラボしています。

池谷由香里 統括マネージャー:
新しいことにどんどんチャレンジして、作品を生かし続けていきたいです。

販売休止を乗り越え「モンチッチ」

東京・浅草で、6月30日まで期間限定のコラボカフェを開催中の「モンチッチ」。カフェの店内では、“マイモンチッチ”と一緒に記念撮影をする人の姿もありました。

女性客(24):
レトロでかわいいよねっていう言葉もよく聞きます。

女性客(20):
ふわふわしてる、かわいい。

母親の影響で、モンチッチファンになったという20代の女性は、自宅に30体ものモンチッチが!?

カフェには、台湾からわざわざ来たという「モンチッチ」ファンもいました。

人形メーカー・株式会社セキグチが開発した「くたくたモンキー」を前身としたぬいぐるみ「モンチッチ」。

1974年に発売されると、“ぬいぐるみ”でありながら“顔は人形”というユニークさで大ヒットしました。

しかし、モンチッチの歴史は、けっして順風満帆ではありませんでした。

株式会社セキグチ 幡野友紀シニアマネジャー:
発売して10年ぐらいたった時に、一回日本で発売休止してまして…。

1974年の発売後、世界で7000万体以上も売れるも、1985年に販売休止。約10年後に要望を受け再デビューを果たしました。

そのとき聞こえてきたのは「昔あったね」の声。

“昔”ではなく、時代を超えた「今愛される」人気者になるために様々な“接点”を作り続け、30周年には本物のチャペルで結婚式を行うなど、数多くの大人気イベントにも出演。

その努力が実って、現在の50年愛される “人気者”になったのです。

株式会社セキグチ 幡野友紀シニアマネジャー:
出続ける、登場し続ける、(すると)自分たちの思ってもいない場所で人気になったりとか、そういったことも起きたりするんです。

(『めざまし8』 2024年4月25日放送より)

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