JR青森駅東口ビル、26日オープン 東北・青森初出店テナント続々 市民美術展示館や縄文発信施設も

26日オープンするJR青森駅東口ビルの4階には、県教育委員会が縄文遺跡群発信拠点「あおもり縄文ステーションじょもじょも」を開設。内部にはクリの木をイメージした直径7メートルの「JOMON世界遺産ツリー」を据え、世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」のうち県内8構成資産の魅力を伝える=25日午後
JR青森駅東口ビルの商業エリア「&LOVINA」は同駅自由通路(下)をまたぐ形となり、3階では改札外コンコースと直結する=25日午後
「&LOVINA」には東北初、県内初、市内初となるテナント出店が相次ぎ、駅周辺のにぎわい創出への期待感が高まる=25日午後

 青森駅東口(青森市)の旧駅舎跡地に整備されてきた「JR青森駅東口ビル」の26日オープンを前に、JR東日本が25日、関係者向け内覧会を開いた。商業エリア「&LOVINA(アンドラビナ)」、青森市民美術展示館、県教育委員会の「あおもり縄文ステーション じょもじょも」の3施設が、来館者を出迎える準備を整え、オープンを待つ。

 東口ビルは10階建てで、3階部分は青森駅改札外のコンコースと直結している。26日午前11時に、1~3階と4階の一部にある3施設が開業する。

 アンドラビナには、1階にカフェやレストラン、2~3階にファッション、グッズなど計21店舗が出店する(1店舗は7月オープン)。東北初、県内・市内初出店のテナントや、新業態のショップが数多く並ぶ。3階には、イベント時に開放する「そらうみテラス」を設ける。

 4階には、青森市民美術展示館と「じょもじょも」がオープン。青森市新町2丁目から移転する市民美術展示館は、入り口付近がガラス張りとなり、明るい雰囲気に。オープニング記念の市所蔵作品展「関野凖一郎『奥の細道』」の準備が整い、鮮やかな色彩の版画60点が並ぶ。

 「じょもじょも」は、世界文化遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」のうち青森県にある8構成資産を紹介し、各遺跡への周遊を促す。中央にそびえ立つクリの木に見立てた「世界遺産ツリー」や、幅8メートル、奥行き1.2メートル、高さ2.1メートルのジオラマ(模型)展示で、遺跡の価値、魅力を発信する。

 JR東日本盛岡支社地域共創部の渡邉佳隆部長は「市民・県民に喜んでもらえるテナントや、観光・ビジネスで世界中から来た方に青森を感じてもらえる施設がまとまった情報発信基地になった。青森に行ってみたい、また来たいと話題が広がる場所になれば」と話した。

 ビルの4~10階には、一般社団法人慈恵会と城ケ倉観光が7月11日に、ウエルネスホテル「ReLabo(リラボ)」を開業する。このほかJRは、夏ごろの工事完了を目指し、隣接する青森駅ビル「ラビナ」店内の改装や、アンドラビナとつながる連絡通路の整備を順次進めている。

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