大阪出身の中条あやみ、兵庫出身の江口のりこが自身にだけ語った悩みを明かす「だんだん心を開いてくれる感じがありました」

中条あやみ 撮影/冨田望

中学3年生だった2011年、雑誌『Seventeen』の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン」にて、グランプリのひとりに選ばれた中条あやみ。その後も昨年末まで『CanCam』の専属モデルを務めるなど、ファッションモデルとして活躍。今田耕司とともにMCを担った『アナザースカイ』などで見せてきた、親しみある素顔も支持を広げている。モデルと同時にキャリアを積み重ねる俳優業も順調で、現在は江口のりことダブル主演の映画『あまろっく』が公開中だ。そんな中条さんのTHE CHANGEを聞いた。【第3回/全4回】

映画『あまろっく』では実際の家屋を借りて撮影

モデル業と俳優業のどちらも一線で活躍している中条さん。恵まれた容姿に、パッと見は近づきがたく思ってしまいそうだが、引き込む笑顔で壁を取っ払って見せる。兵庫県尼崎市が舞台の公開中の映画『あまろっく』では関西弁の役。明るく周囲との関係を築いていく早希を演じて、新たな魅力を見せている。

そもそも中条さんは大阪府出身。ダブル主演の江口のりこさんは兵庫県出身。ほか大阪府出身の笑福亭鶴瓶さん、兵庫県出身の松尾諭さん、大阪府出身の中村ゆりさんら、関西出身のキャストで固めた作品になっている。

「尼崎市に実際あるおうちを借りて撮影したんです。お昼は、近くの食堂にランチに行ったり、気分転換に尼崎の街をブラブラしたりしていました。食堂の近くに神社があって、地元のおばちゃまが掃除をされていたんですけど、“私しかお掃除する人がいないから、ずっと続けなきゃいけないのよ”とおっしゃっていました。ボランティアで神社をきれいにされていたのだと思うのですが、尼崎には、みんなで地域を守っているような印象を持ちました」

――実際の一軒家で撮影したということで、本当にそこで生活している感覚になれましたか?

「そうですね。ヘアメイクもおうちの中ですることもありましたし、江口さんとも、ずっと一緒にいました。ふたりでいろいろな話をしました。恋愛の話もしましたよ。江口さんに“普段は何してるの?”と聞かれて“茶道に行ってます”と答えたら“面白そう”と言ってくださったので、おばあちゃんからもらったお茶をたてるセットを現場に持っていったこともあります」

――現場にお茶のセットを!?

「はい。江口さんにお茶をたてて飲んでもらいました。本当にいろいろお話しました。お互いの趣味を質問し合ったり」

中条だけに明かした江口のりこの悩みとは

――江口さんにはどんな趣味があるのでしょう。

「お料理を自分でされると言ってました。調理器具の話とか、こういうものを作るとか。私、江口さんって、ファミレスで食べちゃうみたいなイメージを持ってたんです。時間をあまりかけずに食べるというか。かわいい一面があるんだなと思いました」

――本編で江口さんがボートを披露されています。中条さんも主演映画『水上のフライト』(2020)でパラカヌーに挑戦されていました。

「そう! そのお話もしました。優子ちゃんがすごくボートが上手な設定で。江口さんはとてもストイックな方なので、“すごく難しい”と悩んでいました。休みの日もボートの練習をしていて、すごいエネルギーを注いでいました」

――中条さんからは何か言葉をかけたのですか?

「乗ってバランスを取るだけでもすごく難しいのを知っていたし、そんな簡単に上手にはならない競技だと分かっていました。江口さんが“できないんじゃないか”と言っていたので、悩み過ぎないように、そういったお話をしていました。それでもやっぱりストイックに練習を続けていましたね。それでボートを教えてくださっているチームのみなさんとすごく仲良くなって、ボートをやっているときが一番楽しいと言っていました」

――実際にカヌー経験者の中条さんとお話できたのは、江口さんも嬉しかったでしょうね。

「“気持ち分かりますよ”と伝えてました。私も1か月以上練習して、本番でやることによって追い込まれて急激にうまくなった感じでした。江口さんも短期間で忙しい中、練習されていて、それでもあんなに上手にできていたので、本編を見たときには、個人的にかなり感動ポイントでした」

――中条さんだから、できた話も多かったのかもしれません。

「江口さんが私に対して、だんだん心を開いてくださっている感じは伝わってきました。一緒に過ごしながら、本当に映画の中の早希ちゃんと優子ちゃんみたいだなと思っていましたね」

27歳の中条さんに、43歳の江口さん。世代は違うが、中条さんの持ち前の明るさで、グンと距離を縮めることができたのだろう。

中条あやみ(なかじょう・あやみ)
1997年2月4日生まれ、大阪府出身。14歳で芸能界に入り、’11年に「ミスセブンティーン」グランプリに選ばれる。翌年、俳優デビュー。’14年に『劇場版 零 ゼロ』で映画初主演を務めた。今田耕司とともにMCを務めた『アナザースカイ』(日テレ系)や、『ぐるぐるナインティナイン』(日テレ系)をはじめ、バラエティ番組やCMへの出演も多い。主な出演作に映画『チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜』(2017)『覆面系ノイズ』(2017)『ニセコイ』(2018)『雪の華』(2019)『水上のフライト』(2020)『劇場版 TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』(2023)、ドラマ『白衣の戦士!』(日テレ系)『閻魔堂沙羅の推理奇譚』(NHK)『君と世界が終わる日に』(日テレ・Hulu)など。最新作は江口のりことダブル主演を務める映画『あまろっく』。

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