韓国撃破のインドネシア、「VARが役に立った3つの瞬間」を母国メディアが指摘【U-23アジア杯】

まさに死闘だった。

4月25日に行なわれたU-23アジアカップ(パリ五輪アジア最終予選を兼ねる)の準々決勝で、インドネシアは韓国と対戦。常に先行する展開も追いつかれ、2-2で突入したPK戦を11-10で制し、ベスト4に進出した。

どちらに勝利が転がってもおかしくない接戦で凱歌をあげた。インドネシアメディア『CNN Indonesia』は、「U-23アジアカップでインドネシアが韓国を破った際にVARが役に立った3つの瞬間」と題した記事で、試合を振り返る。

「インドネシア代表チームとVARの関係は、まるでジェットコースターのようだった。実際にVARの判定が、インドネシアが準決勝に進むための“助っ人”となった。韓国に対して有利となるVAR の瞬間が、1つだけではなく、少なくとも3つはあった」

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記事では、恩恵を受けた3つの瞬間を以下のように挙げた。

「1つ目は、韓国が8分にイ・ガンヒが決めたゴールだった。このクイックゴールは、VARレビューに基づいて、韓国の選手がオフサイドポジションにいたため、主審ショーン・エバンスによって認められなかった」

「2つ目は、途中出場のイ・ヨンジュンがジャスティン・ハブナーへのファウルでレッドカードを受けた時だった。U-23アジアカップで韓国の得点王となったストライカー、イ・ヨンジュンは当初イエローカードを受けたが、VARが介入し、エバンス主審がオンフィールドレビューで確認した後、レッドカードに変更した」

「3つ目は、ジャスティン・ハブナーのPKが主審によってやり直しと判断された時だった。ジャスティンはPKを失敗も、韓国のゴールキーパー、ペク・ジョンボムの違反があったため、やり直しが決定。VARのレビューに基づいて、キックが行なわれる前にペク・ジョンボムの両足がゴールラインから離れていたため、ジャスティンのPKはやり直された。PK戦でインドネシアの5人目のキッカーを務めたジャスティンも、無事に任務を終えることができた」

現代サッカーに導入されたテクノロジーの助けはあったかもしれないが、それでも優勝候補を相手に最後まであきらめず、死力を尽くしたインドネシアの戦いぶりは印象的だった。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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