【天皇賞・春】菊花賞馬・ドゥレッツァか、前哨戦を勝ち上がったテーオーロイヤルか?長距離最強を決める上半期の大一番

今週末4月28日(日)京都競馬場で伝統の一戦、第169回天皇賞・春(GI)が行われる。

2023年のこのレースでGI初制覇を果たしたジャスティンパレスは、その後同年の宝塚記念で3着、天皇賞・秋で2着に入った。

2022年の優勝馬・タイトルホルダーは、次走の宝塚記念で勝利、同年のJRA最優秀4歳以上牡馬に選ばれた。

平地GIレースでは最長距離となる芝3200mのレースだが、近年の優勝馬は中距離のビッグレースでも活躍していることも多く、総合的な能力が問われる一戦となっている。

また過去の勝ち馬には、2006年のディープインパクトや2016・17年と連覇を飾ったキタサンブラックなど、競馬界に名を残す名馬が多い。

2024年、歴史に名を刻むのはどの馬か。

ドゥレッツァ GI・2勝目へ

注目は去年のクラシック戦線に突如として現れたドゥレッツァ(牡4)だ。

クラシック最終戦の菊花賞(GI)で初のクラシック出走を果たすと、同世代の皐月賞馬・ソールオリエンスやダービー馬・タスティエーラに3馬身半差をつける圧巻のレース内容。一気に世代の勢力図を塗り替えた。

天皇賞・春と同じ長距離GIに位置付けられる菊花賞で結果を残している馬の好走が多く、過去10年の結果を見ても、菊花賞馬が7勝という好成績を残している。

菊花賞馬・ドゥレッツァと3戦ぶりにコンビを組むのが先日のクラシック初戦・皐月賞(GI)でジャスティンミラノを勝利に導いた戸崎圭太騎手(43)。

天皇賞・春に向けた共同会見では、「これだけの有力馬に乗せてもらえることを嬉しく思います。新潟(以前コンビを組んだ日本海S)で勝たせてもらった時も強いと思いましたし、GIに臨めるのもワクワクしている。距離が長い分、折り合いがポイントになってくるかなと思うので、僕がどうアプローチできるかだと思っている。良い騎乗をして、良い結果になるように頑張りたいと思います」と力強く語った。

GI初タイトルへ テーオーロイヤル

重賞連勝で勢いづくのがテーオーロイヤル(牡6)。

出走した芝3000m以上のレースでは5戦3勝、2着1回、3着1回と安定感は抜群。6歳となった今年は、2月のダイヤモンドS(GⅢ)の芝3400m、3月の阪神大賞典(GⅡ)の芝3000mと長距離重賞で連勝している。

その2戦で手綱を取り、今回も継続騎乗となるのは菱田裕二騎手(31)。

テーオーロイヤルは菱田騎手がデビューから所属する岡田稲男厩舎の管理馬とあって一段と気合が入る。

「ダイヤモンドSを経て、以前の良かった頃を超えたと感じています。しっかりと結果を残さなければいけないと思っていますし、(厩舎の)みんなの頑張りが報われればと思っています。テーオーロイヤルの強い姿を見てもらいたい」と語った。

人馬共にGI初タイトルへ機は熟した。

サリエラ 牝馬71年ぶりの勝利なるか

71年ぶりの偉業となる牝馬制覇を目指すのはサリエラ(牝5)。

サリエラを管理するのは、アーモンドアイやアパパネなどの名牝を育てあげた国枝栄調教師。

そして今回偉業達成に向け、エスコートを任されたのが“レジェンド”・武豊騎手(55)だ。

GIで通算81勝を挙げている武豊騎手が最も勝利しているGIレースがこの天皇賞・春で、これまでに歴代最多となる8勝を挙げている。

名門厩舎とレジェンドジョッキーの豪華コンビで歴史を塗り替えるか。

古馬最高の栄誉を狙う有力馬

去年のダービー馬・タスティエーラ(牡4)は、11着だった前走・大阪杯(GI)からの巻き返しを誓う。

鞍上は絶好調のジョアン・モレイラ騎手(40)。

モレイラ騎手は今年来日直後、阪神牝馬S(GⅡ)、桜花賞(GI)、アーリントンC(GⅢ)を制するなど、既に重賞3勝。“マジックマン”の異名をとる実力を存分に発揮している。

初挑戦となる天皇賞・春で、史上3人目の外国人騎手勝利を狙う。

天皇賞・春で3年連続2着と、あと一歩のところで涙を飲んでいるのはディープボンド(牡7)。

4度目の挑戦で、多くのファンも切望する悲願を叶えるか。

そして気になる枠順。注目のドゥレッツァは6枠12番、テーオーロイヤルは7枠14番から出走する。

第169回 天皇賞・春(GI)
京都競馬場・芝3200m
1枠1番 サリエラ(牝5・武豊)
出走取消
2枠3番 プリュムドール(牝6・和田竜二)
2枠4番 ワープスピード(牡5・三浦皇成)
3枠5番 ブローザホーン(牡5・菅原明良)
3枠6番 ディープボンド(牡7・幸英明)
4枠7番 タスティエーラ(牡4・J.モレイラ)
4枠8番 ゴールドプリンセス(牝4・田口貫太)
5枠9番 シルヴァーソニック(牡8・M.デムーロ)
5枠10番 サヴォーナ(牡4・池添謙一)
6枠11番 マテンロウレオ(牡5・横山典弘)
6枠12番 ドゥレッツァ(牡4・戸崎圭太)
7枠13番 スカーフェイス(牡8・松若風馬)
7枠14番 テーオーロイヤル(牡6・菱田裕二)
7枠15番 メイショウブレゲ(牡5・酒井学)
8枠16番 チャックネイト(セン6・鮫島克駿)
8枠17番 スマートファントム(牡4・岩田望来)
8枠18番 ハピ(牡5・浜中俊)

長距離最強馬を決める上半期の大一番、天皇賞・春は4月28日(日)15時40分に発走する。

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