「ダメになってもいいから行きたい」佐藤大平に念願の海外挑戦チャンス到来

日本開催のチャンスを生かしたい(撮影/今井暖)

◇国内&欧州男子ツアー共催◇ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 2日目(26日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)◇曇り(観衆2720人)

「いいゴルフでしたよね」と自分で言って、顔もほころぶ。佐藤大平が9バーディ、1ボギーの「62」をマークして通算10アンダーで暫定首位に並んだ。

3つ伸ばして迎えた17番(パー3)で右サイドのガードバンカーより、さらに右に曲げるピンチ。砂地のような場所からバンカー越えのアプローチを強いられたが、自分でも驚くチップインバーディになった。さらに気持ちも乗って快調にスコアを伸ばし、上がり2ホールもショートアイアンでのチャンスメークを生かして2連続バーディで締めくくった。

ショットが好調(撮影/今井暖)

日欧ツアー共催で来日している海外勢に飛距離ではかなわない。「あんな迫力のあるゴルフはできないけど、その分、ミスを少なく、強みを生かして自分のゴルフに徹しよう、と」

オフにはプライベートで回った千葉・カメリアヒルズカントリークラブで15、6年ぶりにベストスコアを更新する「60」が出た。4週前の開幕戦「東建ホームメイトカップ」で3位に入った。「ずーっと、状態は悪くないんです」という言葉は数字も証明している。わずかに不安のあったショートパットも、タイガー・ウッズが写真を撮るように頭の中で景色を想像していると聞いて、早速実践。ヘッドアップするクセの修正に役立っているという。

海外への思いはずっとある(撮影/今井暖)

2019年はPGAツアーチャイナに挑戦し、日本人初の優勝も飾った。親交のある松山英樹は長年世界トップレベルで戦い、多くの東北福祉大OBがそうであるように海外志向は強い。

「行ってみたいですね。ダメになってもいいんで、行ってみたい。行ってみないと分からない」。優勝し、DPワールドツアー(欧州ツアー)のシードを獲得できるチャンスも大いにあるポジション。覚悟なら、何年も前に決まっている。(静岡県御殿場市/亀山泰宏)

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