悪童ネリにつきまとう〝再犯〟の疑念… 八重樫トレーナー「勝てばいいと思う選手」

ルイス・ネリの体調管理に注目が集まる

ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)が挑戦者ルイス・ネリ(29=メキシコ)と行う防衛戦(5月6日、東京ドーム)が近づく中、悪童の体調管理にも注目が集まっている。

大橋ジム所属で元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナー(41)がユーチューブチャンネル「八重樫東のやえちゃんねる」で大一番に言及。「ネリに関して言うと、日本人のボクサーにとっては因縁。山中慎介という偉大なチャンピオンが軽量オーバー、ドーピングをした選手に倒された。その因縁に決着をつける戦いになるんじゃないかなと思います」と今回の決戦を位置づけた。

一方で、井上陣営にとってもネリの〝前科〟は気になるところ。八重樫氏は「大橋会長も、ネリが体重オーバーしたら試合は一切やらないと言ってるんで。こういう大きい大会で体重超過とかをされると…。予備計量もあるんですけど、全然そんなの関係なくぶち抜いてくる。オーバーするときは関係なくオーバーしてくるんで。ギリギリ本当に100グラム落とせなかったなんてことは、ほぼない。山中戦も2キロぐらいオーバーしていた? あれは、もう落とす気ないんで。そこは、ちょっと嫌だなと」と不安視する。

さらに「ネリはドーピングも引っかかってるんで。その可能性も十分、あると思ってるんですよ。勝てばいいって思う選手なんで。そういう意味ではドーピング検査とかも大橋会長が抜かりなくやっている。無事にリングに上がってほしいなというのが本音ですかね」と警戒した。

その上で「ちゃんと仕上げてくれれば、それでいい。悪いことせずに、正々堂々とやるんだったら、何も言うことはないんで。ちゃんと練習して、ちゃんとリングに上がってほしい。練習しなかったら、体重だって落ちないし。その試合がなくなった時に失うものがでかすぎるんで。大橋会長が一番、それを思ってると思います。興行はつぶせないので。選手はそういうのも考えて、責任を持ってやらなきゃいけない」と力説した。

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