眠れなかったV逸号泣から3週間 ジャンボ尾崎の「優しい言葉」に救われた佐久間朱莉がまた初V王手

佐久間朱莉【写真:Getty Images】

パナソニックオープンレディース第2日

女子ゴルフの国内ツアー・パナソニックオープンレディース第2日が27日、千葉・浜野GC(6669ヤード、パー72)で行われた。9位で出た佐久間朱莉(大東建託)は1イーグル、7バーディー、ボギーなしの大会コース記録タイ63で回り、通算13アンダー。尾関彩美悠(JFEスチール)、天本ハルカ(フリー)と並ぶ首位に立った。3週前は土壇場のV逸に号泣。だが、師匠の尾崎将司に「立派な2位だ」と掛けられた言葉を励みに、今度こそ悲願達成を目指す。

次は初優勝を逃すわけにはいかない。最終18番パー3。佐久間が5メートルのパーパットを決めた。「課題のアプローチが寄らなくて、必死のパーでした。下りのラインでしたが、よく入ってくれました」。初日から伸ばし合いの中、ボギーなしで終えたことは大きい。そして、首位に立った。

「優勝を逃して1試合でも早くリベンジをしたい思っていたので、そのチャンスが来たことは素直に嬉しいです」

3週前の富士フイルム・スタジオアリス女子オープン最終日。首位タイで出た佐久間は66で回りながら、65の阿部未悠に1打差で敗れた。人目をはばからず涙を流し、「夜も眠れなかった」という。だが、翌日には師匠の言葉に救われていた。

「ジャンボさんに会いに行き、『勝てませんでした』と伝えると、『よくやった。立派な2位だ』と言ってくださいました。普段、9割は『怖い』と感じますが、その優しい一言に重みがありました。一緒にいらっしゃった(ジャンボ軍団の)プロの方々も『多く優勝している人は、2倍の2位を経験しているもの』と言ってくださいました」

体調は良く、メンタルも充実。最終日も伸ばし合いになることを想定し、佐久間は言った。

「とにかく早いうちにバーディーを獲って、流れに乗っていきたいです」

会場はジャンボ軍団の拠点からも程近い。佐久間は悲願を達成し、師匠に改めて「よくやった」と言ってもらうつもりだ。

THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida

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