「YouTubeっていいですね」 木下稜介がくぎ付けになった“寄せ名人”

ボギーなしの「66」をマーク(撮影/今井暖)

◇国内&欧州男子ツアー共催◇ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント! 3日目(27日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7262yd(パー70)◇曇り(観衆4205人)

「YouTubeっていいですね」――。木下稜介はオフの練習を振り返って実感を込める。昨季リカバリー率60.789%は部門別64位。自覚するウィークポイントが、2試合連続優勝を飾った2021年以来となるタイトルを阻んできた。

ショートゲームの強化をテーマに据える取り組みにおいて頼りにしたのが、YouTubeにあふれているレッスン動画。中でも、アプローチの名手として知られる石川遼の技を本人が解説している動画は“バイブル”になったとか。

オフはYouTubeが“師匠”だったとか(撮影/今井暖)

これまでは柔らかい球を打てずにオーバーしてボギーにするシーンが多かった。シチュエーションに関わらず“右寄り”一択だったボールを自分の中心に近づけ、ハンドダウン気味だった構えも自然体に。動画内で石川が話す通りに打ったら、「柔らかい球が打てた。勉強になりますねえ」と笑って感謝する

この日は左のフェアウェイバンカーにつかまった12番が唯一といっていいピンチ。レイアップして80ydほどのウェッジショットを“OK”の距離に絡めて切り抜けた。磨いてきたアプローチが活躍する場面はなかったが、安定してグリーンを捉え続けての「66」なら文句もない。

2打差3位に浮上して最終日へ(撮影/今井暖)

首位と2打差の通算11アンダー3位で迎える最終日。「自信を持ってドライバーを打てている。パターがかみ合えば、ワンチャンスあるかな」。夢の海外挑戦につながる逆転優勝を見据えた。(静岡県御殿場市/亀山泰宏)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン