最長10連休のゴールデンウイーク(GW)が27日、始まった。新型コロナウイルスの感染法上の位置付けが5類に移行してから間もなく1年となり、にぎわいは復調傾向。この日は曇り空が広がり、やや静かなスタートとなったが、茨城県内の行楽地では家族連れが楽しむ姿が見られた。
■かみね動物園
日立市宮田町の市かみね動物園は、県内外から訪れた家族連れでにぎわった。迫力あるゾウなど間近で見る動物に、子どもたちは大興奮。園内では動物に餌を与えたり、記念撮影したりして楽しむ姿が目立った。
生江信孝園長はコロナ禍が収束し「親子や3世代で楽しく過ごしている光景を見られるのはうれしい」と目を細めた。
夫と孫2人の計4人で訪れた同県水戸市の綿引綾子さん(64)は「動物を見て喜ぶ孫の姿を見られて幸せ。後半も天気が良ければ、孫と出かけたい」と笑顔。同市内の保育園に通う孫の杏夏(あんな)ちゃん(5)は「おじいちゃん、おばあちゃんと来られて良かった」と話した。
■自然博物館
坂東市大崎のミュージアムパーク県自然博物館では、企画展「恐竜VS哺乳類 化石から読み解く進化の物語」(6月9日まで)が開催中。展示ではコロナ禍に難しかった化石に触れるコーナーが復活した。
常設展示の動く恐竜模型も大人気で、来場者は大人も子どもも興味津々。友人と訪れた守谷市の星野花織さん(34)は「今年は予定を詰め込んだ。思い切り楽しめたらいい」と語った。
同館はGW期間中に約2万8000人の来館者を見込む。GW中の来館はホームページからの事前予約が必要となる。
■ひたち海浜公園
ネモフィラが見頃を迎えているひたちなか市馬渡の国営ひたち海浜公園。この日は開園時間を繰り上げ午前7時に開園。小雨に見舞われたが、来園者たちは開園と同時に、ネモフィラが咲き誇る「みはらしの丘」へ向かった。
山梨県から家族で訪れたという古屋愛実さん(36)は「広くて驚いた。とてもきれいで訪れたかいがあった」と笑顔。娘の希恋(きこ)さん(10)は「いっぱい咲いてきれい」と語り、青色に染まる丘を見渡した。
同公園事務所によると、ネモフィラは平年より早く咲き始めたため、すでに見頃の後半を迎えているものの、あと1週間程度は楽しめるという。GW期間中の休日はさらに混雑が予想されるため、早い時間帯の来場を呼びかけている。