好天に誘われ...行楽地に観光客 大型連休始まる、鶴ケ城にぎわう

大型連休に入り、観光客でにぎわう鶴ケ城=27日午後、会津若松市

 大型連休が始まった27日、好天に恵まれたこともあり、県内の行楽地は多くの観光客でにぎわいを見せた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で人々が外出を控えた光景は過去のものとなり、東北新幹線の停車駅ではスーツケースなど大きな荷物を持つ利用客の姿が目立った。

 会津若松市の鶴ケ城では陽気に誘われ、県内外から訪れた多くの家族連れなどでにぎわった。鶴ケ城公園を管理する会津若松観光ビューローによると、宮城、新潟両県など近隣県の家族連れや在日外国人が多いという。大型連休初日の来場者数は、天守閣の改装・改修工事を終えたばかりだった昨年と比べると少なく、ビューローの担当者は「大型連休後半の入り込みに期待している」と話した。

 連休中は蒲生氏郷が奨励した市場を再現した「會津十楽 春の陣!」やライトアップなど各種イベントが開かれており、ビューローはPRに力を注ぐ考えだ。

 横浜市から訪れた地方公務員長島和広さん(53)は「鶴ケ城には新型コロナ禍前に来たことがあり今回が4回目。展示が新しくなっており、とても見やすかった」と満足した様子だった。

 福島駅、家族の笑顔

 福島市のJR福島駅の新幹線ホームには朝から、大きな荷物を持った人や家族連れ、団体ツアー客の姿があった。家族5人で帰省した東京都の会社員池田真由美さん(41)は「ゆっくり過ごしたい。子どもたちを祖母に会わせたい」と語った。小学5年生の結乃香(ゆのか)さん(10)は「自然の多い公園で遊びたい」と笑顔を見せた。

 仙台市の友人と待ち合わせをしていた東京都の会社員高橋由香さん(46)は「山形へ向かい、米沢牛を食べるのが楽しみ」と話した。

 JR東日本によると、27日は東北新幹線の下りの自由席乗車率が最大100%だった一方、指定席には空席もあり、目立った混雑はなかった。

 日本道路交通情報センターによると、27日午後4時現在、県内の高速道路で目立った渋滞はなかった。

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