微調整からの“ダンクイーグル” 畑岡奈紗「64」の猛チャージで優勝争いへ

優勝したコースで2年ぶりのタイトルへ。畑岡奈紗が首位に急接近した(撮影/村上航)

◇JMイーグルLA選手権 presented by プラストプロ 3日目(27日)◇ウィルシャーCC (カリフォルニア州)◇6258yd(パー71)

カットライン上の61位で予選通過した畑岡奈紗が、ムービングデーに猛チャージをかけた。2オーバーのスタートから、序盤3番で9mほどのバーディパットを沈めて勢いに乗る。1イーグル7バーディ、2ボギーの「64」をマークして通算5アンダー、首位に2打差の6位に急浮上した。

4番(パー3)はピン手前2.5mのバーディパットを沈め、7番(パー3)と9番でもバーディを奪取。前半で4つ伸ばし、折り返した後半10番もチャンスを決めてスコアを伸ばした。12番(パー3)でボギーを喫したが、14番でバーディを獲り返して流れを切らさない。そして、15番(パー5)では残り75ydの3打目を58度のウェッジで直接カップに放り込む“ダンクイーグル”を披露した。

少しずつ感覚を研ぎ澄ました(撮影/村上航)

82位と出遅れた初日は、特に短い番手のクラブで「左に引っ張っちゃう」ショットの傾向が出ていたという。弾道測定器を使って原因を究明し、第2ラウンドには「修正できた」と、ショットに好感触を得て週末を迎えていた。測定器については「全部が正しいわけではないので、自分の感覚とボールのフライ(飛び具合)を見比べながら」と臨機応変に扱い、ショットの感覚を研ぎ澄ませている。

バーディ量産で一気に優勝圏内にジャンプアップ(撮影/村上航)

緩やかなドローボールを少しフェースを開いて打つ際に、「ウェッジのフェースがきつく左を向いていて。5度ぐらい違った」という。ボールの球筋と感覚をしっかり見つめ直し、微妙な“ズレ”を修正。「だいぶウェッジの距離感が良くなってきて、100yd以内のチャンスが2日目、3日目は多かった。そこを生かせたのが良かった」と納得の表情だった。

14打差からリーダーボードを駆け上がった(撮影/村上航)

第3ラウンドが始まる前、首位とは14打差あった。ラスト18ホールを残し、その差は2打まで急接近。「きょうみたいなラウンドをすれば優勝を目指していける。もう一日、伸ばせるように頑張りたい」。当地で優勝した2022年「DIOインプラントLAオープン」以来、2年ぶりのツアー7勝目へ狙いを定めた。(カリフォルニア州ロサンゼルス/石井操)

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