SNS型投資・ロマンス詐欺 長崎県内でも急増 1~3月の被害は3億円 幅広い世代で被害

 交流サイト(SNS)を通じて知り合い、投資話を持ちかけて金銭をだまし取る「SNS型投資・ロマンス詐欺」が全国で急増している。長崎県内でも高齢者にとどまらず、幅広い年齢層での被害が確認されており、県警は注意を呼びかけている。
 被害の増加を受け、全国的に統計方法を変更。県警も従来、ニセ電話詐欺の「金融商品詐欺」に含めていたが、3月分からSNS型投資・ロマンス詐欺として集計を始めた。県警組織犯罪対策課によると、今年1~3月におけるSNS型投資・ロマンス詐欺の認知件数は43件で、被害総額は約2億9978万円。昨年1年間の認知件数41件と被害総額約2億4700万円をわずか3カ月で上回った。同期間のニセ電話詐欺の認知件数30件と被害総額約3858万円と比べても、被害総額が突出しているのが特徴だ。
 SNS型投資詐欺は、SNS上で偽の投資広告にアクセスした後、LINE(ライン)などに「絶対にもうかる」といったメッセージが届く。「ホリエタカフミ」など著名人の名前をかたり接近する場合も。投資専用のアプリをインストールさせられ、投資をすると少額の利益が得られるが、出金に高額な手数料を求められ、入金しても出金できずに発覚するケースが多い。
 SNS型ロマンス詐欺は主にマッチングアプリなどを通じて接触し、恋愛感情を抱かせて金銭をだまし取る手口。「資産を増やすために一緒に投資をしよう」など言葉巧みに誘い、指定した口座に送金させる。
 いずれも、信頼関係を構築した上でだまし取るため、被害期間が数カ月にわたるなど長期化する上、被害が高額に及び、SNS上で完結するケースが多い。
 県警は17日、対策会議を開き、平井隆史刑事部長は迅速な初動捜査や部門間の連携強化などを指示した。

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