青森県内商業捕鯨開始 ミンククジラ2頭初水揚げ/大畑港(青森・むつ市)

むつ市大畑港に水揚げされるミンククジラ=27日午後4時45分ごろ

 青森県を拠点とする今季の商業捕鯨が27日、八戸港とむつ市大畑港の県内2カ所を拠点に始まった。商業捕鯨は2019年に31年ぶりに再開され、今年で6年目。小型捕鯨船2隻が共同操業し、今季初めてミンククジラ2頭を大畑港へ水揚げした。

 1頭目は体長約8.1メートル、重さ約5.1トンの雌で、水揚げしたのは太地町漁協(和歌山県)所属の「第7勝丸」。午後4時45分ごろ、大畑港に入港。待機していたクレーン車がクジラをつり上げ、トラックに積み込むと、八戸市白銀町の鯨体処理場に向かった。

 砲手兼船長の竹内隆士さん(45)によると、クジラは大畑港から北東約24キロの海域で仕留めた。竹内さんは「スタートとしては幸先良くホッとした。サイズも十分で満足している。これからもっと(クジラが)増えてくることを期待したい」と話した。

 その後、外房捕鯨(千葉県南房総市)所属の「第51純友丸」が体長約5.0メートル、重さ約1.2トンの雄1頭も水揚げした。現場責任者を務める外房捕鯨鮎川事業所(宮城県石巻市)の大壁孝之所長は「(本県拠点で)50~60頭の捕獲に挑戦したい。青森周辺のクジラは脂が乗っておいしいので、青森の皆さんにもぜひ味わってほしい」と話した。

 2隻は今後、6月末まで青森県沖で操業する予定。

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