中国製ロボット、ハノーバーメッセで注目集める

中国製ロボット、ハノーバーメッセで注目集める

22日、「ハノーバーメッセ2024」の瀋陽新松機器人自動化のブースで、デモンストレーションを行う産業用溶接ロボット。(ハノーバー=新華社記者/任鵬飛)

 【新華社瀋陽4月28日】ドイツで22~26日まで開催されていた「ハノーバーメッセ2024」では、中国の産業用ロボット大手、瀋陽新松機器人自動化が先進的でインテリジェントかつ効率的で信頼性の高い製品ラインアップで注目を集めた。

 同社のブースではシングルリフトの組み立て式AGV(無人搬送車)が多くの来場者の目を引いていた。王宝華(おう・ほうか)移動ロボットBGシニアディレクターは「このロボットは30年以上かけて製品化した。従来型のエンジン車や新エネルギー車(NEV)の最終組立工場における車の未塗装ボディとシャシーおよび前軸と後軸の組み立て、NEVの電池パックの持ち上げと組み立てなどの工程で広く使用されている。ゼネラル・モーターズ(GM)やトヨタ、ジャガー・ランドローバー、ホンダ、フォード、日産などの世界的な自動車ブランドや、国内外の多くの有名なNEVブランドの工場がこのロボットを採用している」と紹介した。

 複数台の協調連携作業が可能な溶接ロボットも同社の「製品力」を示していた。

中国製ロボット、ハノーバーメッセで注目集める

瀋陽新松機器人自動化の生産工場。(2022年4月28日撮影、瀋陽=新華社記者/潘昱竜)

 流線型のデザインをしたロボットは、溶接に特化して開発、設計され、自動車産業や新エネルギー電池、従来型産業の溶接分野で幅広く使用される。可搬重量12キロ、アームの最大リーチは1465ミリで、自社開発したインテリジェント制御システムを搭載し、ロボットシステムと溶接システム、工程システムの三位一体を実現。インテリジェントな位置決め、追跡の他、多層溶接やマルチパス溶接などの溶接技術に特化した機能を備えている。

 新松ドイツ支社の楊斐(よう・ひ)総経理は「わが社は、長年にわたりアーク溶接分野で培われた豊富な経験を融合し、新松インテリジェントアーク溶接ソフトウエア工程パッケージを開発した。パッケージはロボットに溶接専門家の優れた「頭脳」を与え、高速溶接、美しい外観、狭い熱影響部、高い溶接品質などを特徴とし、幅広い用途がある」と述べた。

 ハノーバーメッセは1947年から続く世界最大級の産業技術見本市で、産業デザイン、加工と製造、技術と応用、国際貿易を結び付ける重要なプラットフォームの一つとなっている。(記者/徐揚、丁非白、于也童、王瑩)

中国製ロボット、ハノーバーメッセで注目集める

瀋陽新松機器人自動化のロボットアーム。(2022年8月17日撮影、瀋陽=新華社記者/潘昱竜)

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