GWは皆で集まれるチャンス! 『Slay the Spire』の元ネタを含む名作ボードゲームを5つ紹介【特集】

GWは皆で集まれるチャンス! 『Slay the Spire』の元ネタを含む名作ボードゲームを5つ紹介【特集】

長期休暇がスタートしましたね。積みゲーを崩したり、旅行に行ったり、ひたすらダラダラしたりと様々な過ごし方があると思いますが、筆者が提案したいのはコレ……「ボードゲーム」です。

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休みが重なり、ちょっと皆で遊びに行こうという話が出てる人も多いはず。そこで今回は、レンタルルームやカラオケなどで遊べるボードゲームをいくつか紹介いたします。定番から最新の傑作までいくつかチョイスしてみました。是非ともチェックしてみてください。

●ボードゲームの王様「カタンの開拓者たち」

まずはやはりこのタイトルから。クラウス・トイバーが1995年に生み出した名作「カタンの開拓者たち」です。恐らく世界でもトップクラスに有名なボードゲームのひとつと言ってよいでしょう。

プレイヤーは開拓者となり、自分の分身を手付かずの土地に置いていきます。ターンごとにダイスを振り、分身が管理する土地の番号と合致していた場合、そこで産出される資源を手に入れることができます。その資源を利用して、道や都市を作り上げていき、更なる資源獲得や勝利点GETを目指しましょう。ちなみにこういったメカニクスを「拡大再生産」と呼びます。

ゲームが進むと、当然ながらプレイヤー間で資源の偏りが出てきます。この点を解決するのが「交渉」という仕組み。プレイヤーは好きなタイミングで資源を融通し合うことができます。でも、気を付けて。トップを走っているプレイヤーが得するような取引は、たとえ自分が美味しくても、結局差が開くだけですからね……!

定番中の定番なので、どんなショップにも置いてあるし、レンタルスペースによっては常備されている可能性もあります。それぞれチェックしてみてください。

●的確にヒントを出し、ミッションをクリアせよ トリックテイキングの傑作「ザ・クルー 深海に眠る遺跡」

続きまして、比較的新しいタイトルです。「ザ・クルー 深海に眠る遺跡」というタイトルで、ちょっと難しめのゲームとなっています。

このゲームはいわゆるトランプの大富豪のルールに近い「トリックテイキング」というメカニクスを採用しており、皆がカードを出し合い、そのなかで一番強いカードを出した人が場のカードを総取りするというものです。

……と聞くと、大富豪のように強いカードをたくさん持ってれば勝ちなのでは? と思うかもしれませんが、本作は対戦ゲームではなく、協力ゲームなのです。どういうことかというと、全員でミッションをクリアするのが目的なんですね。

ミッションの内容は、何色で〇回勝利する、誰々は何色では一度も勝ってはならない、特定のカードを手に入れる、といったもので、つまり計画的に誰かを勝たせる大富豪ということ!

もちろん、自分の持っているカードをペラペラ喋ってよいわけではなく、出せるヒントはゲーム中に1回だけ! 何を伝えたら皆が勝てるのか? 貰った情報をどう汲み取ったらいいのか? 他人の心理と手札、そしてゲーム展開をすべて読み切って完璧にカードを出していかねばならない究極のトリックテイキング体験をぜひ味わってください。

●貴様が裏切り者か? 円卓の掟を乱すのは誰だ「クエスト:永遠の王の物語」

さて「正体隠匿」という大人気のジャンルについてもオススメしておきましょう。こちらはいわゆる『Among Us』や人狼ゲームやマーダーミステリーといったジャンルに近いゲームであり、自分の正体を偽って行動し、善人サイドのプレイヤーを秘密裏に倒したり、そんな悪人サイドの妨害を潜り抜けながらミッションをクリアしたりするタイプのゲームのことです。

「クエスト:永遠の王の物語」は、アーサー王伝説を基にしたゲームです。まず始めに、プレイヤー全員にランダムでどちらの陣営に属しているかが示されます。アーサーの陣営は正義に属し、何回かクエストを成功させるのが目的ですが、逆にモードレッドの陣営は邪悪に属しており、クエストが失敗するように動くのが目的です。

各ラウンドごとに、クエストに出向くメンバーをリーダーが選出し、彼らはクエストの成否を決定するカードをこれまた隠しながら提出します。すべてが成功のカードだった場合はクエストは達成、失敗のカードが一枚でも入っていたらクエストは失敗に終わります……。

といった具合に、何ラウンドかクエストを行っていくと「AさんとBさんが行ったときは成功だったが、BさんとCさんの時は失敗だった……Cさんが怪しくない?」といった具合に、情報が増えていきます。それらを基に正確な推理を施し、モードレッドの陣営が誰かを暴いてください。逆にモードレッドの陣営は、バレないように失敗のカードを潜ませていきましょう……!

この手のゲームでは脱落がありがちですが、本作にはそういった要素はなく、最初から最後までドキドキの推理合戦が楽しめます。ここぞという時に人を騙す興奮を(ゲームのなかで)味わってみてください。

●デッキを圧縮してブン回すのだ 『Slay the Spire』の源流「ドミニオン」

『Slay the Spire』が作り出した、インディーゲーム業界のトレンド「デッキ構築ローグライト」。手札と睨めっこしながら、敵を倒してデッキを練り上げていくあのジャンルです。

本作の思想は「ドミニオン」というボードゲームから生まれました。こちらもボードゲーム界では名高い作品として知られています。

基本的には『Slay the Spire』と同じ作りですが、本作のフレーバーは領主となって街を盛り上げていくというものなので、戦闘はありません。手札にあるお金カードを使用し、アクションの回数などを増やすカードを手に入れて、さらに高いお金カードを入手していくサイクルになります。このサイクルをいかに他プレイヤーより早く回せるかを競うわけですね。

一番面白いポイントは、デッキ圧縮の果てに、それ自体には何の意味もない勝利点カードを買いに行くタイミングです。他の人よりもいち早く買えばそれだけアドバンテージが取れますが、その分だけデッキがゴミカードで溢れてしまいます。この塩梅を見極められるかどうかがカギなんです。

●世界最大のフラッグバトル大会に勝て! デッキ構築と1vs1の殴り合いが融合「チャレンジャーズ!」

2022年に発売した傑作「チャレンジャーズ!」も忘れてはなりません。

本作も『Slay the Spire』のようなデッキ構築が存在しますが、作り上げたデッキで1on1のバトルをします。戦闘はオートで行われますが、デッキが無くなっても負け、墓場が埋まっても負けというルールなので「強いシナジーのあるカードだけを計画的に入れていく」必要があります。

そうして、全プレイヤーと席を行ったり来たりしながら予選の全試合を終わらせると、多くのファンを獲得したプレイヤーのTOP1-2で決勝戦を行います。

予選を戦ってきた全プレイヤーの前で、泣いても笑っても一回きりの激闘が始まるわけです。トーナメント参加者が全員見守るなかで戦うという激アツ展開に、これが紙とペンでできたアナログゲームであることを忘れてしまいそうになります。

処理も簡単で、ダウンタイム(暇な時間)もほとんどなく、まさしく現代のボードゲームとして練り上げられた1本です。激オススメですね!

●最後に……オンラインでも遊ぼう「ボードゲームアリーナ」

ゴールデンウィークといっても、遠方すぎて会いに行けないということもあるでしょう。そんな人は「ボードゲームアリーナ」というサイトを使ってみてください。

このサイトはメールアドレス登録さえすれば、どこの誰ともブラウザ上でボードゲームが遊べる素敵なサイトです。古今東西の名作や、箱で買うとちょっと重たいタイトルに、気軽に触れるチャンスです。

上記「ザ・クルー 深海に眠る遺跡」なども遊ぶことができます。購入を検討中の人はちょっと触ってみてもいいかもしれません。


以上、ゴールデンウィークにオススメのボードゲーム5選でした。皆さんも好きなタイトルがありましたら、ぜひコメントしてください。

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