松本若菜×松村北斗は相性抜群の予感 『西園寺さんは家事をしない』の絶妙なキャスティング

松本若菜が主演、松村北斗(SixTONES)が相手役を務めることが発表されたTBS火曜ドラマ『西園寺さんは家事をしない』。あまりにもハマり役なキャスティングに、発表早々SNSは「イメージにピッタリ」、「楽しみ」などの声で溢れかえる。

『西園寺さんは家事をしない』は、ひうらさとるが講談社『BE・LOVE』で連載中の同名コミックを実写化したハートフルラブコメディだ。家事ゼロで仕事に邁進する暮らしを手に入れた主人公の西園寺さん(松本若菜)は、ひょんなことから年下の訳ありシングルファーザー・楠見俊直(松村北斗)と、その4歳の娘・ルカ(倉田瑛茉)と「偽家族」として風変わりな同居生活を送ることになる。松本と松村といえば、これまでも数々のドラマで魅力的な姿を見せてきた2人なだけに、期待が高まるところだ。

松本は2022年の連続ドラマ『やんごとなき一族』(フジテレビ系)での突き抜けた演技で大ブレイク。名家に嫁いできた主人公・佐都(土屋太鳳)をいびる義姉・美保子を演じたが、その凄まじいいびりっぷりと突出したキャラ作りがSNSを中心に大きく話題となった。非常にハードないびりでありながら、コメディとシリアスを“両取り”できる芝居で視聴者を飽きさせなかった松本。

『やんごとなき一族』は佐都と健太(松下洸平)のラブストーリーが人々の心を打つ物語であったが、もう一つの“裏見どころ”として「松本劇場」と呼ばれる美保子の活躍の場を生み出した立役者でもある。その後も『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)、『18/40~ふたりなら夢も恋も~』(TBS系)、『探偵ロマンス』(NHK総合)、『君が心をくれたから』(フジテレビ系)など注目のドラマに立て続けに出演中だ。

本人がコメントで「デビューから18年。40歳という節目で、GP帯初主演のお話を聞いたときの私の第一声は 『嘘ですよね?』」と話しているように(※)、女優のブレイクとしてはやや遅咲きな印象だが、実力は折り紙つき。コメディエンヌから正統派美女まで巧みに演じ分ける力はもちろん、花のある存在感はヒロイン向きだろう。今回の西園寺のように「仕事ができて、明るくポジティブでコミュ力高め。面倒見も良く上司や先輩・後輩、取引先からの信頼も厚い」という誰もが憧れるキャラクターに抜擢されるのも納得できる。早く松本のバリキャリぶりを拝みたいと心がはやる。

さらに、松本の相手役を演じるのが松村というのも楽しみすぎるポイントだ。SixTONESとしてアイドル活動をする傍ら、役者としてもメキメキと頭角を表す松村。とりわけ朝ドラ『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)の雉真稔役は松村の存在を世に知らしめるきっかけとなった。その爽やかな佇まいと優しい声で老若男女問わず視聴者を虜にした後も、『ノッキンオン・ロックドドア』(テレビ朝日系)、映画『キリエのうた』(2023年)、『夜明けのすべて』(2024年)などに出演。活躍の場をどんどん広げ、役者としてもドラマファン、映画ファンの心をしっかりと掴んできた。

その松村が『西園寺さんは家事をしない』のシングルファーザー役でどんな姿を見せてくれるのかは、大きな注目ポイントだろう。そもそも、楠見は無愛想で変わり者というキャラクター。劇場版『きのう何食べた?』(2021年)の田渕役のようにクセのある役を演じさせても“ハマり役”にできる松村だからこそ表現できるものがあるのではないだろうか。娘のルカに対してどんな眼差しを投げかけるのか、西園寺とはどんな関係になっていくのか、など想像しただけでワクワクしてくる。

春ドラマが始まったばかりだが、夏ドラマもまた期待の膨らむ作品が揃いそうだ。『西園寺さんは家事をしない』で松本と松村が見せてくれる物語を楽しみに待ちたい。

参照
※ https://realsound.jp/movie/2024/04/post-1646732.html

(文=Nana Numoto)

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