12球団最速で貯金10 ソフトバンクが2戦連続の延長サヨナラ勝ちで見せた「層の厚さ」

延長12回2死満塁、打者柳田(右端)の際に捕逸でサヨナラ勝利を喜ぶソフトバンクの選手たち(撮影・星野楽)

◆ソフトバンク3×―2西武(28日、みずほペイペイドーム)

予想外の展開で幕を閉じた。延長12回、2死満塁で柳田に投じたヤンの4球目を相手捕手が後逸し、三塁走者の緒方が駆け込んだ。2021年以来の2試合連続サヨナラ勝利に、小久保監督も「どっちに転んでもおかしくない試合だったんで。あんな終わり方もあるんだなと思いました」と驚きを隠せなかった。

連日、チームの層の厚さを見せた。27日のカード初戦は途中出場の川瀬がサヨナラ打を放った。この試合は控えの野手7人全員をつぎ込んだ。延長11回から途中出場した川村は、12回に柳田の直前の打席で右前打を放って好機を広げた。貴重な働きを見せた川村は「1軍では途中からの仕事が求められている」と振り返った。

打線が隅田をなかなか攻略できない中、先発の東浜は7回まで1失点に封じる粘りを発揮した。呼応するように7回に甲斐が勝ち越しの1号ソロを放った後は我慢比べの展開が続いたが、最後は総合力で接戦を制した。

今季初の5連勝で、12球団最速で貯金10に到達した。2位日本ハムとのゲーム差も3・5ゲームまで引き離し、西武戦は負けなしの5連勝となった。大型連休に入っても勢いを止めない快進撃が続く中、小久保監督は「本当に紙一重。決して緩めることなくやっていきたい」と気を引き締めた。(大橋昂平)

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