立憲民主党・亀井亜紀子氏が当選 衆院補選「島根1区」 保守王国・島根で自民が議席奪われる 「政治とカネ」問題への不信感、払拭できず

細田博之前衆議院議長の死去に伴う衆議院島根1区の補欠選挙で、立憲民主党の元職・亀井亜紀子さん(58)が当選しました。

開票率 100%
各候補の得票は次のとおり
当選 亀井亜紀子(立憲・元)8万2691票
錦織功政(自民・新) 5万7897票

亀井さんは1965年東京都港区生まれ。1997年から父・亀井久興衆院議員の秘書を務め、2007年の参院選で初当選。2017年の衆院選は選挙区で細田博之氏に敗れましたが、比例で復活当選しました。

今回島根1区に立候補したのは立憲民主党の元職・亀井亜紀子さん(58)と自民党の新人・錦織功政さん(55)、の2人です。

当選を確実にした亀井亜紀子さん
「(Qなにが有権者の支持につながったのか?)一つには今の自民党の裏金問題に対する怒りがベースにあったと思います。ただ私が演説で訴えてきた島根県がちっとも良くなっていない。人口減少がすごい勢いで進んでいる。なぜよくならないのかという苦しさが、私に対する私に対する期待につながったと思います。」
「保守王国と言われる島根でのこの結果ですから、私が訴えてきた通り、大きなメッセージとなって岸田政権に届くとは思います。何が私たちをこんなに怒らせているのか、ちゃんと感じていただきたい。」

錦織功政さん
「(Q選挙戦で有権者から求められたことは?)政治と金をめぐる問題について自民党を変えて欲しいという言葉をいただいたのと、それ以上にふるさと島根の発展に貢献して欲しい、課題を解決して欲しいという言葉の方が多く聞かれました。私はふるさとの発展に貢献していきたいと訴えたが、私の力が及ばなかった。」

きょう投開票が行われる衆議院3補選のうち東京15区と長崎3区については、自民党が独自候補の擁立を見送ったため、唯一の与野党一騎打ちとなった島根1区への注目が高まっていました。

岸田政権の今後を占うともされ、選挙戦では自民・立憲ともに大物議員が続々と島根に応援に駆け付け、舌戦を繰り広げました。

BSS山陰放送が事前に行った情勢調査では、投票先を決める際に、「自民党派閥の政治資金パーティー裏金問題を考慮するかどうか」という質問に対し、「考慮する」が72%、「考慮しない」が28%となるなど、「政治とカネ」の問題への関心が大きく高まっていました。

岸田総理も21日と投票前日の27日にも島根入りするなど、文字通りの総力戦となりましたが、「政治とカネ」をめぐる有権者の不信感は根強く、「保守王国」島根県では小選挙区となって初めて、自民党が議席を手放すこととなりました。

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