『アクマゲーム』照朝が謎の組織「グングニル」に接近 恐れていた親友・初との衝突が現実に

織田照朝(間宮祥太朗)がついに父・清司(吉川晃司)の敵である崩心(小澤征悦)率いる謎の組織「グングニル」に接近した『ACMA:GAME アクマゲーム』(日本テレビ系)第4話。

照朝の元に送り込まれたのは、崩心の部下・長久手(桐山漣)だ。どうやら長久手はかつて集中治療専門医をしており、昏睡状態にある妻を目覚めさせるため試行錯誤していた最中、「グングニル」のガイド様が妻の症状を完治させてくれたと言う。このガイド様とは崩心のことなのだろうが、彼はガイド様への忠誠を心の底から誓っており、その邪魔をする者を排除するのが自分の使命だと考えているようだ。だからこそ、自分がゲームに勝った際の照朝への交換条件に「グングニルへの絶対服従」を掲げたのだろう。

ゲームの内容は「百金争奪~Hundred Contest」で、強弱関係にある5つの駒を使い、100枚の金貨を奪い合う頭脳ゲーム。そして長久手が持つ悪魔の能力は「拙い身代わり(プア·スケープゴート)」というもので、物体の身代わりを入れ替えるという、このゲームを進める上でとんでもなく有利なものだ。しかし照朝は持ち前の洞察力を発揮して、悪魔のゲームマスター・コルジァ(CV:坂本真綾)がどの部分を見て駒を識別しているのか見極め、悠季(古川琴音)や天才ギャンブラーの潜夜(竜星涼)から協力を仰ぎ駒を分断して、長久手を見事欺き勝利した。

ゲームに負けた長久手から「グングニル」について知っている情報全てを教えてもらうことになっていたが、彼は「精算」という言葉を口にするなり、まるで憑物が落ちたかのように一市民に戻った。どうやら「グングニル」の一員として活動していた全ての記憶を自動的に消去されたようだ。

長久手役を演じる桐山漣は「グングニル」にすっかり洗脳されている時の異様な目力や怖いものなしの無敵感、揺るがぬ自信が滲む不気味なモード、そしてゲームに負けるなり元々の自分を取り戻し我に返って焦り始めるモード、その先に現実に向き合いきれず精神を病んでしまうまでの3段階の変化を、とても鮮やかに演じていた。

さて、灯台下暗しとはこのことで、やはり恐れていたことが起こってしまった。元々照朝の親友でありながらも彼に劣等感を抱き続けていた初(田中樹)は、会社の資金繰りに悩み融資をお願いした男・犬飼(武田航平)に騙されてしまう。悠季が開発した生成AI・おろち(CV:花澤香菜)の権利を譲与するかそれとも会社が倒産するかの究極の二択を迫られ自分の不甲斐なさを嫌というほど突きつけられていたところに、悪魔の鍵が降ってきた。悪魔の鍵を持っている者同士を戦わせようとする「グングニル」が、ついに照朝の下に親友を送り込んできたのだ。

次回は、自信を喪失し、自らを見失ってしまい自暴自棄になっている初も参加する、悪魔の鍵を巡る「グングニル」主催のトーナメント。「欲望は争いを生む。そんな欲望に飲み込まれた人たちを救ってあげられるような大人になりなさい」とは清司の言葉だが、照朝は親友が欲望に溺れてしまわぬように救いの手を差し伸べ、そこから引っ張りあげられるのか。

(文=佳香(かこ))

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