【RIZIN】〝見せ場なし〟MMAルール戦で異例のブーイング 勝利のベイノア「びっくりしました」

井上雄策(左)に判定勝ちしたベイノア

格闘技イベント「RIZIN.46」(29日、東京・有明アリーナ)で、異例のブーイングが起きる試合があった。

第5試合の〝ブラックパンサー〟ベイノア(28)と井上雄策(35)のMMAルール戦では、序盤から打撃で互いに見合う展開が多くなり、目に見える攻防がないまま試合が続く。2R中盤にはアグレッシブに戦うように注意が入ったが、互いに見せ場がつくれない状態。最終3Rも単発の打撃が出るだけで〝お見合い〟が続くと、観衆からは声援に交じり、ついにブーイングが上がった。

米プロレス団体の「WWE」や「AEW」ならまだしも、日本格闘技最高峰のRIZINのリングでは珍しい状況だったが、その後も見せ場がなく、残り3分にも観衆が再び「Boo!」とブーイング。大会を配信した「ABEMA PPV」で解説を務めた、RIZINアンバサダーでモデルのくるみからも「ちょっと見せてほしい」との声が上がったほどだ。

不完全燃焼で試合は終了し、ベイノアが3―0で勝利。試合前にはひょうきんなやり取りがあった2人だけに、期待値が上がっていた面もある。試合後の会見でベイノアには、ブーイングについての質問が飛んだ。

「まあ、アメリカンでしたね。あまり日本では聞かないし、RIZINでは聞いたことない。そういう意味ではRIZINに新たな風を吹かせてるかなと思っている。まあ、びっくりしました。聞き間違いないかなと」と苦笑い。さらに「はっきり『Boo!』とはあまり聞かなくないですか? プロレスとかならまだ、会場でありますけど」と、驚きも大きかった。

〝塩試合〟になった理由は「お互い警戒していた」というが、「15分間集中して戦えた」とブーイングをはねのけての勝利に胸を張っていた。

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