【F1】天才ニューウェイ氏の移籍先に〝大穴〟マクラーレン急浮上「パートナーシップを復活」

レッドブルのエイドリアン・ニューウェイ最高技術責任者(ロイター)

F1レッドブルを退団する見込みとなった天才マシンデザイナーのエイドリアン・ニューウェイ最高技術責任者(65)の移籍先候補に〝大穴〟が急浮上してきた。

ニューウェイ氏は〝空力の鬼才〟との異名を持ち、数々の名マシンを製作してF1界に旋風を巻き起こしてきた。レッドブルが常勝軍団となったのもニューウェイ氏の手腕によるところが大きいが、最近騒動になっているクリスチャン・ホーナー代表のスキャンダルを巡ってチームに内紛が起き、嫌気が差して退団を決断したとみられている。

天才のレッドブル退団でF1界には激震が走っており、早くも大争奪戦が勃発。フェラーリやアストンマーティンが破格のオファーを準備し、水面下で獲得に向けて動き出している。そうした中、まさかの選択肢が挙がっている。

英メディア「モータースポーツウイーク」は「元F1世界チャンピオンであるデーモン・ヒルは、レッドブルのデザイナーであるエイドリアン・ニューウェイにとって、マクラーレンへの復帰が次のキャリアに最適な可能性があると示した」と報道した。

レジェンドのヒル氏は、欧州スポーツ専門放送局「スカイ」に出演。「エイドリアンが周りを見回して、行くべきチームとしてマクラーレンのことを考えていたらどうなるだろうか」と指摘。「彼ら(マクラーレン)はすでに正しい方向に進んでいることを示しており、間違いなく成長曲線を描いているチームだ」と持論を展開した。

ヒル氏はかつてウィリアムズでニューウェイ氏と共闘した盟友で、欧州各国メディアがこの発言に注目。ポルトガルメディア「オートギア」は「ヒルはマクラーレンがニューウェイにとって理想的な長期プロジェクトを提示していると確信している。ニューウェイがその復活に貢献し、F1のトップに戻ることは最適な条件」とマクラーレンが有力候補に浮上したと強調した。

ニューウェイ氏は1997年から2005年までマクラーレンに所属し、タイトルをもたらすなど黄金時代を築いた。その後に低迷した古巣の名門を復活させる仕事は、ニューウェイ氏が重視する〝やりがい〟に合致するというわけだ。

引く手あまたの天才デザイナーは、マクラーレンへの電撃復帰はあるのか。争奪戦はシ烈を極めそうだ。

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