「ゴキブリ」がいると火災のリスクも!?不快なだけではないゴキブリが家に出るリスク

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温かくなると、ゴキブリが活発に動きはじめます。その姿を見ると「嫌だ」「怖い」という気持ちになる人が多いと思いますが、ゴキブリが家の中にいることが、実際にはどのくらいの被害や危険性につながるのでしょうか。

そこで今回は、暮らしスタイリストとして料理をはじめ家事全般の情報を日々発信されている河野真希さんに害虫と呼ばれるゴキブリのリスクについてお伺いしました。

ゴキブリは危険な害虫?

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存在そのものが忌み嫌われるゴキブリ。真っ黒な見た目と素早い動きや音はたしかに不気味さや不快さを感じさせますが、ゴキブリが直接人間に危害を加えてくるようなことはほとんどありません。

ただし、ゴキブリは高温多湿で餌となるものが多くある環境を好みます。いわゆる食べ物だけでなく、油や髪の毛、ホコリや段ボールなどなんでも食べるため、掃除が行き届いていない不衛生は場所で多く繁殖します。ゴキブリが頻繁に姿を現すということは、その家が「汚い」という可能性が高いです。

不衛生な環境はゴキブリにとって快適でも、人間には病気や不調の原因にもなりかねません。片づけや掃除をして、ゴキブリの住みにくい部屋を心がけるとともに、健康的に過ごせる家をめざしましょう。

また、ゴキブリをまれに1匹だけ見かける程度なら住みついている可能性はそう高くありませんが、頻繁に見かける場合は部屋の中で繁殖していることも。大量に繁殖をしてしまうと、ゴキブリは不快感以外の害も及ぼすことがあるので、注意が必要です。

病原菌をまき散らすリスクも

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ゴキブリは下水や排水口、家具や家電の裏、ゴミ箱の中などの不衛生な場所を歩き回ることで、病原菌やウイルスを媒介することがあります。ゴキブリからはサルモネラ菌や赤痢菌、大腸菌などが見つかっており、食器や調理器具などに付着することで人間が口にし、病気を引き起こす可能性があります。

また、ゴキブリのフンや死骸がアレルギーの原因になっているともいわれています。咳やくしゃみ、鼻水、まれに呼吸困難などの症状を引き起こすことがあるので、注意が必要です。

ゴキブリは病原菌の塊です。見つけたときに叩き潰すと、それらがまき散らされることがあるので、殺虫剤などを使って退治するようにしましょう。

家電が故障、火災につながるリスクも!?

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ゴキブリは狭くて暗く、温かい場所を好むため、家電の裏や内部に住みつくことがあります。冷蔵庫の裏、エアコンやプリンター、電気ブレーカーの中などに入り込み、漏電を起こし故障どころか、最悪の場合、火災につながることも。

気になる場所は定期的に確認し、こまめに掃除をするようにしましょう。すでにゴキブリが住みついていた場合には、しっかりと駆除をすることが必要です。

また、ゴキブリそのものは殺虫剤で駆除できますが、産みつけられた卵には効きません。ゴキブリの卵が孵化するまでには、チャバネゴキブリで20日程度、クロゴキブリで40日程度です。孵化した幼虫を退治するために、1カ月から2カ月後にもう一度殺虫剤を使うと効果的です。

本やコードをかじる

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なんでも食べるゴキブリは食べ物やゴミだけでなく、本や電化製品のコードなどもかじることがあります。大事な本に傷がついてしまったり、コードがかじられて漏電したりすることも。

また、日本一大きいワモンゴキブリは、人間を噛むことがあるといわれています。以前は沖縄や九州にのみ生息していましたが、温暖化に伴い、北海道でもその姿が見られるようになりました。毒があるわけではありませんが、さまざまな雑菌を持っているため、腫れたり痛みが長引いたりすることも。何よりゴキブリに噛まれるのは、決して気分のいいものではありません。できるだけ繁殖しないように、衛生的な環境を心がけましょう。

◆監修・執筆/河野 真希
暮らしスタイリスト・一人暮らしアドバイザー・料理家。料理や家事、インテリアなど、気持ちのいい暮らしを作る、はじめるためのライフスタイル提案を行う。流行や思い込みにとらわれずに、無理なく持続可能で快適な自分らしい暮らしづくりを応援。 『料理教室つづくらす食堂』主宰。

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