カウボーイズがRBエリオットの帰還に合意

ニューイングランド・ペイトリオッツのエゼキエル・エリオット【AP Photo/Gene J. Puskar】

1シーズンも離脱していれば、それだけでもう十分だったようだ。“ジーク”の愛称で親しまれるランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットがダラス・カウボーイズに戻ってくる。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロが現地29日(月)朝に情報筋の話として報じたところによると、プロボウルに複数回選出された経歴を持つエリオットとカウボーイズが契約条件に合意しており、身体検査が無事に終わればチームに戻ってくることになったという。

エリオットは24日にダラスに戻り、契約の可能性を話し合うためにカウボーイズを訪れたものの、その時点では何も具体化しなかった。カウボーイズがドラフトでランニングバックのポジションに対処しなかったのを受けて、今回の契約が実現する形となっている。

28歳のエリオットは2023年のオフシーズンにカウボーイズから放出された後、8月にニューイングランド・ペイトリオッツと契約を締結。ペイトリオッツの攻撃陣が低迷する中、エリオットはそれなりの成績を収めた。負傷により出遅れたRBラモンドレ・スティーブンソンを抑えて、エリオットは昨シーズンのペイトリオッツで最も多い642ランヤードをマーク。しかし、キャリー平均が3.5ヤードにとどまるエリオットは、統計的に見ても、かつての輝きを失っていることが示されている。

とはいえ、エリオットがカウボーイズに戻ることは、単なるノスタルジー以上のプラスの要素をもたらすはずだ。2016年NFLドラフト全体4位でカウボーイズに指名され、2回のラッシングチャンピオンに輝いたエリオットは、今もなおエンドゾーンを見つけ出す嗅覚を持ち、パスプロテクションにおいても優れた能力を示している。

エリオットは、リコ・ドウデル、ディース・ヴォーン、ロイス・フリーマンが名を連ねるデプスチャートの一員として、まだ真の先発ランニングバックが確定していないカウボーイズのバックフィールドに加わることになる。

今年は“オールイン”すると何度も宣言しているカウボーイズのオーナー、ジェリー・ジョーンズだが、ロースターに大きな補強を求めるファンの期待を満たすことは難しいかもしれない。

しかし、エリオットの帰還は間違いなく、興奮と期待を呼び起こすだろう。言うまでもないが、ダラスに戻ってくるということは、これがエリオットにとって最後の挑戦になる可能性がある。ヘルメットに星をつけて迎えるのであれば、それはエリオットにふさわしい結末なのかもしれない。

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