中国自動車大手の広州汽車集団、1~3月は減収減益 海外展開を加速

中国自動車大手の広州汽車集団、1~3月は減収減益 海外展開を加速

タイ・バンコクのスワンナプーム国際空港付近を走る広汽埃安の電動タクシー。(3月14日撮影、バンコク=新華社配信)

 【新華社広州4月30日】中国自動車大手の広州汽車集団が26日に発表した2024年第1四半期(1~3月)決算は、売上高が前年同期比19.1%減の約213億4600万元(1元=約22円)、純利益が20.7%減の約12億2千万元だった。売上高と純利益が落ち込んだのは、1~3月に実施した在庫解消措置によると説明した。

 グループ全体の生産台数は40万3千台、販売台数は41万台で、うち自主ブランドは生産が15万2千台、販売が13万4千台だった。「伝祺(Trumpchi)」を手掛ける広汽乗用車の販売は12.3%増の7万8494台、新エネルギー車(NEV)ブランド「埃安(AION)」を展開する広汽埃安新能源汽車は4.9%増の6万7510台だった。

 一方で、「在庫の削減、運営効率の向上、車載電池の価格低下などにより、1~3月の売上高総利益率は顕著に上昇し、前年同期比3.0ポイント上昇した」と紹介した。

 海外展開をみると、1~3月の輸出台数が2.6倍の2万6千台になったほか、パナマ、チリ、ドミニカなどの米州諸国に販売拠点11カ所を相次いで新設した。ボリビアの自動車見本市「エキスポ・オート」にも参加し、米州に攻勢をかけている。

 海外での工場建設も急いでいる。広汽埃安はこのほど、インドネシアの自動車大手、インドモービルグループと戦略的協力協定を結び、同国市場への進出を果たした。広汽埃安のタイ生産拠点も今年7月に完成予定で、「タイとインドネシア」というダブル工場戦略配置が出来上がる見通し。

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