GWのスラムダンク聖地“江ノ電踏切”が大混乱 車道飛び出し・違法駐車…地元住民困惑「我慢するしかない」

コロナ禍が終わり多くの外国人観光客が訪れ、地元住民の移動の足に影響が出るなど、「オーバーツーリズム」が問題となっています。
神奈川県の人気観光地・鎌倉でも、GWの影響を受けています。

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(2024年4月29日の江ノ電鎌倉駅前改札の様子)

番組スタッフ:こちらJR鎌倉駅前なんですが、江ノ電鎌倉駅前の改札では人が多く混雑しています。出る人や入る人で入り乱れています。

身動きが取れないくらいほどの混雑に…

(江ノ電長谷駅周辺)

番組スタッフ:こちら江ノ電長谷駅ですが、大仏や海が近いこともあって、多くの人がこの駅で降りてきます。こちら道が狭いこともあって、なかなか進みにくくなっています。

江ノ電を日常的に使う、地元住民からは混雑して利用が困難との声が多く聞かれました。

鎌倉市民:毎日混んでいますね、江ノ電は。よっぽど荷物とか多くなければ。私は絶対乗りたくない。

あの人気漫画の聖地の踏切は大混雑に…

多くの外国人観光客が集まっていたのは、バスケットボールを題材とした人気漫画「スラムダンク」のファンの間で“聖地”ともいわれている鎌倉高校前の踏切。

(スラムダンクの“聖地” 江ノ電鎌倉高校前駅踏切)

番組スタッフ:午後2時ごろですが、カメラをもった多くの人でにぎわっています。

チリからの観光客:We Love SLAM DUNK!

中国からの観光客:I like SLAM DUNK!

以前から写真撮影の際に車道に飛び出すなどの危険な行為が問題視されてきましたが、今年のゴールデンウィークも多くの人が殺到していました。

番組スタッフ:旅行で来たんでしょうか?女性の団体が今車道に飛び出して、写真を撮っています。

踏切が閉まる瞬間には、多くの人が車道に飛び出してきました。

番組スタッフ:踏切が閉まると同時に、待っていたかのように30~40人の人が、一斉に車道に飛び出してカメラを構えています。

警察:道路に出ないでください。

番組スタッフ:今近くに警察の車両が止まっており、道路に出ないように注意を呼び掛けています。ですが、なかなか日本語は通じないのでしょうか。写真撮影の人たちはその場に居続けています。

実際に車道で撮影をしていた中国からの観光客に話を聞きました。

中国からの観光客:車はたくさん走っているけど日本人は優しいから大丈夫だと思っているわ。危険でも観光客にとってこの景色を撮影する価値はあると思うわ。

踏切前の車道が人気撮影スポットとなっている現状に、近所の住民からは「歩道を歩けない」などの困惑の声が聞かれました。

近所に20年住む人:家とか買っちゃうとそうそう引っ越せないので、もう私たちが慣れるしかないというか、我慢するしかないのかな。

住民への影響は撮影以外にもありました。

番組スタッフ:今持ってこられたものは何ですか?

近隣住民:これは自ら買って、用意しているカラーコーンですね。警察の人にも相談して、もう(違法駐車の)取り締まりも追いつかないんで、要するにもう置いちゃってくださいっていう話になって。

周辺では違法駐車も問題になっているといいます。

混雑を緩和するための実証実験として、国土交通省は、5月3日と4日、江ノ電の鎌倉駅から長谷駅の間を極力徒歩で移動するよう呼び掛けています。

(『めざまし8』 2024年4月30日放送より)

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