福島県石川町が発注した道路工事の入札をめぐり、予定価格を漏らした官製談合などの疑いで、警察は30日、石川町の塩田金次郎町長を逮捕しました。
塩田町長（4月27日）「まさにですね、気候良し、爽やかな躍動溢れる季節に入りまして…」
わずか3日前の27日、町の施設のオープンで普段と変わりない様子で挨拶をしていた石川町の塩田金次郎町長。30日朝、官製談合防止法違反などの疑いで逮捕されました。
警察によりますと、塩田容疑者は、2022年度に町が発注した道路工事の入札をめぐり、当時、町にある土木会社の社員だった2人に予定価格を漏らし、落札させた疑いが持たれています。
塩田容疑者は、県議会議員を経て、2018年の町長選で初当選、現在2期目でした。
現職町長の逮捕に、石川町の人は…。
町民「最初ニュース見た時はびっくりした。なんでそういうことしたのかと」
その一方で、こんな声も…。
町民「いろいろ工事をやりすぎたのかなというのと、そういう風なルートなのかなというのがちょっと感じたことがある」
石川町では2006年にも現職町長逮捕
塩田容疑者の逮捕を受け、石川町では当面、町長の職務を代行する副町長が会見を開きました。
石川町・首藤剛太郎副町長「町民、多くの関係者のみなさまにご迷惑ご心配おかけして、心より謝罪申し上げます。誠に申し訳ありませんでした」
石川町は該当する入札について、おととし9月に行われた町道の改良工事をめぐる入札と警察から説明を受けたと話しています。
この事件をめぐっては、塩田容疑者から予定価格を得た競売入札妨害の疑いで、無職・関根徳夫容疑者(69)と平田村のコンサルタント業・添田保雄容疑者(63)も逮捕されました。
警察は、捜査に支障があるとして、塩田容疑者ら3人の認否を明らかにしていません。
福島県内で現職の市町村長が逮捕されるのは3年ぶりで、石川町では2006年に職員の採用をめぐる収賄事件で、当時の現職町長が逮捕されています。
