医療費控除は確定申告の期限を過ぎても申告できると聞きました。申告をしたら還付金はいつ振り込まれるのでしょうか?

医療費控除の申告期限は5年間

医療費控除は、5年前までさかのぼって申告できます。例えば、令和6年に支払った医療費については、令和7年1月1日から5年後の12月31日までが申告することができます。

そのため、令和6年の医療費控除分を令和7年2月16日~3月15日の間に確定申告できなかった場合でも、翌年やその次の年に申告することが可能です。

医療費控除の還付金が支払われるまでの期間

国税庁によれば、医療費控除の還付金が支払われるまでの期間は、確定申告を行ってから通常1ヶ月~1ヶ月半ほどです。

ただし、e-Tax(電子申告)や税理士事務所を通じて確定申告を提出した場合は、約3週間で還付金が支払われるとしています。そのため、医療費控除の還付金を早く受け取りたい場合は、e-Taxや税理士事務所を利用して確定申告を行うとよいでしょう。

なお、還付金の受取方法には、預金口座への振り込み、ゆうちょ銀行窓口や郵便局窓口での受け取りがあります。

医療費控除の申告方法

医療費控除を受けるには、確定申告が必要です。医療費控除の明細書などを作成し、確定申告期間(通常は2月16日~3月15日)に提出する必要があります。勤務先の年末調整では、医療費控除を申告することはできないため注意してください。

医療費控除の申告をスムーズに行うためにも、あらかじめ必要書類などをおさえておきましょう。本項では、医療費控除の申告に必要な書類や作成内容について見ていきます。

必要書類を準備する

医療費控除の申告に必要な書類は、以下のとおりです。

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・確定申告書
・医療費控除の明細書
・医療費の領収書
・医療費通知
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医療費控除の明細書は、国税庁のサイトからダウンロードが可能です。医療費の領収書は、提出は不要ですが、自宅で5年間保管しておく必要があります。なお、医療費通知を添付することで、明細書の記載内容を簡略化できます。

明細書と確定申告書を作成する

必要な書類を用意したら、医療費控除の明細書と確定申告書に記入をします。医療費控除の明細書は、ダウンロードした資料に記載要項が掲載されています。主な記載内容は、以下のとおりです。

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・医療を受けた方の氏名
・病院・薬局などの支払先の名称
・医療費の区分
・支払った医療費の額など
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作成に時間がかかることもあるので、早めに取り掛かることをおすすめします。

医療費控除の注意点

医療費控除の主な注意点は、以下のとおりです。

・領収書を5年間保管する必要がある

医療費控除の申告には、領収書の提出は不要ですが、自宅で5年間保管する必要があります。誤って処分しないように注意してください。

・5年分をまとめて申告はできない

医療費控除は過去5年にさかのぼって一度に申告できますが、5年間分をまとめて行うのではなく年度単位で別々に申告しなければなりません。また、医療費の合計額も年度単位で、5年間に10万円以上の場合でも申請できないため注意しましょう。

・還付金の支払いまでに時間がかかる

前述のとおり、還付金の支払いまでには1ヶ月~1ヶ月半程度、e-Taxや税理士事務所を利用した場合は約3週間かかります。申告してから、数日で支払われるようなスケジュールではないことを事前に理解しておきましょう。

医療費控除は早めに申告しよう

医療費控除の申告期限は5年間で、過去の年度にさかのぼって申告することができます。還付金がある場合、確定申告後1ヶ月~1ヶ月半ほどで支払われます。

また、e-Taxを利用する場合は、3週間ほどで還付金を受け取ることが可能です。還付金は数日で受け取れるわけではないので、急いでいる方はなるべく早めに申告を行うことをおすすめします。まずは、過去に未申告の医療費控除がないか確認しましょう。

出典

国税庁 医療費を支払ったとき
国税庁 税金の還付

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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