パリ・パラ五輪に意欲 やり投げ白砂「応援に応える」 織田記念陸上

パリ・パラリンピック出場を目指す白砂

 29日にあった陸上の第58回織田幹雄記念国際大会(広島陸協、中国新聞社主催)では、パリを目指すパラアスリートも奮闘した。男子やり投げ(上肢障害F46)には、東京パラリンピック6位の白砂(しらまさ)匠庸(たくや)(あいおいニッセイ同和損保広島支店)が出場。広島県北広島町出身の27歳が、2大会連続の大舞台を目指す。

 左脚のけがから復帰して約1カ月。投てき時の左脚のブロックが効かずに本調子とはいえない中、49メートル67で大会を終えた。自己ベストは60メートル63。「無事に6投を投げられた。自己ベストまで遠いんですけど、次に向けた希望は出てきたかなと思う」と前向きに口にした。

 2歳の時に農業用の機械で左前腕部を切断。広島・庄原実高でパラ種目を始めた。現在は広島市中区の職場に勤務しながら週5、6回、広島国際大やみよし運動公園などで練習を重ねる。「けがした分、筋力は落ちているので、しっかりケアやトレーニングをしながら元の状態に戻していきたい」と見据える。

 5月17~25日に神戸市である世界選手権の代表に選出されており、2位以内に入ればパリへの切符が手に入る。「しっかり追い込んでいって、記録が出せるように頑張りたい。応援して下さる方もたくさんいるので、しっかり結果で応えたい」と力を込めた。

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