希望した部署に入れない…「配属ガチャ」現状は?【長野】

配属先を新入社員へ伝えるのは、入社前という企業が増えてきています。希望した部署に入れなかった時…辞めることを考えましたか?街で聞きました。

■20代(社会人歴約6年)「合わなかったら辞めても良いと思います。まだまだみんなやることがあると思いますし。(私は)希望のところでは無かったので、なんとかやりましたけど」
■30代(社会人歴約10年)「時代も変わってきているので、それぞれ考え方があると思うんですけど、僕の時代は結構無理に頑張れという感じだったので。今は自由で良いと思います」

入社後3年以内に離職する割合は約3割…その背景の1つにあるのが「長く働いて欲しい企業側」と「やりたい仕事をしたい社員」の間に生じるずれ。「配属ガチャ」。開けるまで中身が分からないカプセル玩具に例え、新入社員が希望する勤務地や職種に配属されるか分からないことを揶揄した言葉まで生まれています。
食品製造・販売を手掛けるサンクゼールには今年12人の新入社員が入社しました。実は全員の配属先が入社前に既に決まっています。

■サンクゼール人財活躍推進部・内山貴史部長「違った個性・可能性があると思う皆さんがどういったことに関心があるか、志向や学んできたことをどう生かし社会に貢献したいかヒアリングをしている。一方で会社は事業を進めることが大切だから、どこに配属して活躍してもらうのがいいのかマッチングを丁寧に図っている」

サンクゼールでは去年の夏ごろ、内定者1人1人になぜ内定を出したかどんな所を評価したのか手紙を出しています。その後、何回か面談をし配属先の希望やキャリアプランを聞き取り、入社の2カ月ほど前に配属先を伝えました。

■新入社員「研修の時にどういう目線で学ぶのかというところが先に分かっていると、ここが自分がこれが働く場所では大事なんだと思いながら研修に臨めるので、そういった面ではすごく良かった」
■新入社員「(研修を受ける前に)もう一度HPを調べ直して想像を膨らませる原動力になった」

あるアンケート調査によると、全国54%の企業が入社式前までに新入社員へ配属先を伝えていることがわかりました。売り手市場の中内定辞退を避ける狙いもあるようですが、実はサンクゼールでは創業当初からこのスタイルです。

■サンクゼール人財活躍推進部・内山貴史部長「人材一人ひとりに着目してその人が生き生きと活躍できることが企業の成長にも繋がるし社会にも貢献できることだと思う」

配属後も先輩社員や上司との面接を頻繁に設けています。「配属先をポジティブに捉えてもらう」仕組み作りも、企業側に求められているのかもしれません。

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