口に筆くわえ創作活動 みどり市出身で詩画作家の星野富弘さん(78)が死去

口に筆などをくわえて詩や絵画の創作活動に取り組んでいた、みどり市出身星野富弘さんが28日に病気のため亡くなりました。78歳でした。

星野富弘さんは、旧勢多郡東村、現在のみどり市東町の出身で、群馬大学を卒業後、中学校教諭となりましたが、部活動の指導中に事故で頚髄を損傷し、手足の自由を失いました。

しかし、その後、口に筆やペンをくわえて詩や絵を描く才能を開花させ、命の輝きや尊さを作品を通して表現してきました。2006年には、多くの人々に深い感動と生きる勇気を与え続けたとして、名誉県民に選ばれています。

1991年には地元の東村に作品を展示する美術館を開館し、おととしには開館30周年の記念式典が行われました。

美術館にはこれまでに700万人余りが訪れ星野さんからのメッセージに触れています。

みどり市によりますと、星野さんは今月28日に呼吸不全のため亡くなったということです。

葬儀は近親者のみで執り行い、後日、お別れの会を開くということです。

山本知事は、「作品は国境を超えて世界の人々にも深い感動と生きる勇気を与え続けている。その生きる姿勢と人柄は、県民が等しく敬愛するものだった。御逝去は誠に残念」と、また、みどり市の須藤市長は、「富弘さんの詞画は、生きる力を与えてくれた。これからも多くの作品が人々の心に残り続け、私たちに愛と勇気を与えてくれると信じている」とコメントしています。

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