「他団体&フリー選手のトライアウトもやりたい」新団体・マリーゴールドのロッシー小川&風香が語る“引き抜き騒動”の裏側と今後の展望

30日、東京都・Abemaタワーにて『マリーゴールド』が記者会見を実施。青野未来、翔月なつみ、松井珠紗、CHIAKI、天麗皇希、後藤智香の6名がマリーゴールドへ入団することが発表された。

スターダム創業者であるロッシー小川は、団体がブシロードグループに加入して以降はEP(エグゼクティブ・プロデューサー)としてその辣腕を振るってきた。
2019年度には2億円だった売上が2023年度には15億円になるという急成長を遂げて世界一の女子団体となったスターダムであったが、組織の成長に対して内部の人員やシステムの整備が追いつかずトラブルが多発。あまりにも過密な大会スケジュールやビッグマッチの連発などで疲弊した選手たちが続々と負傷欠場するなど、多方面での不満が積み重なっていった。

そんな中、一部選手・スタッフ内でロッシーの決起を期待する声が高まっていく。
実際に動き出したロッシーであったが、これがスターダム側に露呈。今年2月には『多数の選手スタッフの引き抜き行為』を理由にスターダムから契約解除され、自由の身となったロッシーは新団体旗揚げに向けて本格始動。
今年3月にはジュリア、林下詩美、桜井まい、MIRAI、弓月と第一線級の選手からデビューしたばかりの新人を含む5選手がロッシーを追ってスターダムを退団。新団体『マリーゴールド』へと合流した。

今月15日に行われた旗揚げ発表記者会見には、アクトレスガールズの風香プロデューサーが青野未来、澄川菜摘(翔月なつみ)、松井珠紗、CHIAKI、皇希(天麗皇希)、後藤智香を連れて現れて入団を直訴。一部では「引き抜きではないか」という批判の声が上がった。

今会見では、マリーゴールドのAP(アシスタント・プロデューサー)に就任した風香がこの騒動の背景を説明。

「引き抜きではないか」という批判が集まっていることについては、「小川さんはアクトレスにいたままダブル所属という形で『プロレスをこっちで預かっていいんじゃない?』というみんなが良くなる提案をしてくださったので、その相談をしに行きたかったんですけど、その段階で『今の体制のままではやっていけないです』と言ったところで、『じゃあ解散や!』という話になって話ができなくなってしまって。その後私も冷静に話す機会があったので、今はもうわだかまりも無いんですけど、あの時点ではお互いどうすることもできなかったなと思うので。いろんな憶測もあるけど、多分真実はそれとは全然違うところにあるし、私も悩んだけど、選手はもっともっと苦しんでいたと思うので。もしかしたら今後いろんなことが表に出るかも知れないけど、それまでは憶測で誹謗中傷をしないで待っててほしいなと思います」とその胸中を吐露。

“プロレスを用いたエンターテイメント”しか経験のない選手のプロレスラーデビューに関しては「女子プロレスって闘いなのでアドリブの部分があると思うんですけど、その部分をなくして、本当に全部台本で決めてプロレスみたいなことをやっていて。でも技とかも同じだし、ロープワークも同じ、受け身も同じなので全然違うわけではないです。けど、相手がなにするかわからない緊張感っていうのは今まで味わったことがないと思うので、そこはこれから順応してもらって。技の部分とかは本当に衝撃を与えることができると思うので楽しみにしていてほしいです!」と期待を寄せた。

また、ロッシーは「私も実はこの前の会見の後に(アクトレスの坂口代表と)会って話をしているんですよ。とりあえず穏便に話は進みまして。その結果とかも報告できればなと思っています」とアクトレス側とのコミュニケーションは現在も取り続けていることを告白。

その後、所属選手だけで旗揚げ戦のカードを組むのかを聞かれたロッシーは、「また今後も参戦に名乗りを上げる選手も出るかも知れないんでなんとも言えない。1回騒がせるのも、2回も3回も一緒なんで(笑)もう気にしてもしょうがないですよ」と思わせぶりにニヤリ。

さらに「正直言いましてね、他にも入りたいっていう子がいっぱいいるんですよ。でも、ある選手が言いましたね。『前言を撤回してくれ。「来るもの拒まず」はもう言わないでくれ』って言われましたよ(笑)それを受けてたらもう大変なことになっちゃうと。6月くらいに……今新人募集してまして、それも結構来てますんで。新人募集+他団体&フリー選手のトライアウトをやってもいいかなと」とまたしても女子プロレス界に爆弾を投げ込んだ。

© 株式会社コラボ総研