ブライダルのカリスマデザイナー桂由美さん(94)死去 名だたる著名人たちが桂由美さんのドレスを着用 追悼コメント寄せる

洗練されたウェディングドレスでブライダル業界を牽引してきたファンションデザイナーの桂由美さんが2024年4月26日に亡くなっていたことが、30日にわかりました。94歳でした。
日本初のブライダルサロンをオープンし、多くの花嫁にウェディングドレスを仕立ててきた桂さん。
結婚式やファッションショーで桂さんが手がけたドレス身につけた女優やタレントからも追悼の言葉が寄せられています。

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桂由美さん 日本ウェディング界の第一人者「ブライダルの伝道師」

ブライダルファッションデザイナーの桂由美さんが26日に94歳で亡くなりました。本人の意向で葬儀は行わないということです。

桂さんは、パリでオートクチュール(高級注文服)を学び、母親が経営する洋装学校で教えた後、1964年日本初のブライダルファッションデザイナーとして活動を開始。
翌年、日本初のブライダル専門店「桂由美ブライダルサロン」を東京でオープンしました。

日本初のブライダルファッションショーも開き、婚礼衣装の主流が和服だった戦後日本にドレススタイルを提案。さらに1970年代に貸衣装メインだった日本において、貸衣装と変わらぬ金額で質のよい「OLの1カ月の給料で買えるウェディングドレス」を発表し、大きな反響になりました。

さらに、日本のブライダルファッション界の第一人者としてパリやNYなど世界各国30以上の都市でショーを行い、「ブライダルの伝道師」とも称されていました。

これらの功績を讃え、数多くの賞も受賞した桂さん。
1993年に外務大臣表彰、2019年には文化庁長官表彰を受賞。2023年11月には、結婚式におけるウエディングドレスという分野を確立し、日本のシルクの美しさや魅力を世界中に広く周知し、絹文化の発展に貢献したとして、蚕糸功労者最高賞「恩賜賞」を受賞していました。

桂由美さん 北川景子や東尾理子のウェディングドレスもお仕立て

桂さんの死去をうけ、追悼のコメントが寄せられています。

2024年2月に夫で俳優の勝野洋さんとの結婚45周年「サファイア婚」イベントを、桂さんも同席の上行ったばかりだったタレントのキャシー中島さんは、自身のインスタグラムで、「私の結婚式のドレス、娘2人の結婚式のドレスと公私共におつきあいさせていただきました。」と桂さんと親交が深かったことを明かし、「先生、寂しい!2月にサファイア婚のイベントをしていただいたのが最後になりました。その時にこんなに早くお別れが来るとは思いもしませんでした。一緒にご飯を食べに行くお約束、実現しなかったですね。寂しい。ただただご冥福をお祈りするばかりです。」とコメントしました。

また、2016年に女優の北川景子さんと結婚し、夫婦ともに婚礼衣装を桂さんに手がけてもらったという歌手のDAIGOさんもコメントを発表。

「桂由美先生には、私たちの披露宴の時に本当に素晴らしいタキシードやドレスを作っていただきました。先生も2人に作ることができて嬉しいと仰ってくださり、とても優しく温かい方でした。感謝しかありません。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。」と追悼しました。

2010年に結婚した歌舞伎俳優の市川團十郎さんと小林麻央さんの挙式で、麻央さんがまとったフリルが特徴的なドレスも桂さんが手がけたのもでした。

そのほかにも、俳優の石田純一さんと結婚したプロゴルファーの東尾理子さんが挙式で着たドレスなど、数々の著名人が桂さんのドレスで“晴れの日”を迎えていました。

アンミカ「何度も桂由美さんの魔法にかかりました」

また、桂さんのドレスをファッションショーで着用してきたモデル・タレントのアンミカさんも自身のインスタグラムでコメント。

「日本にウェディングドレス文化を広め、働く女性実業家の先駆けともなった桂由美さん。15歳でモデルになってから、ずっと桂由美さんのショーに出ることが夢で、叶った時は一つステージが上がったと自信がつきました。」と、桂さんのドレスを着ることに憧れ、その夢が叶った時の思い出をつづったアンミカさん。

さらに「日本の伝統美や技術を継承し、思いもよらない新素材の発想力で誕生する桂由美さんが手掛ける衣装やドレスたちは、どれも唯一無二の芸術作品。なのに着用すると動きやすく、何より着る人をとっても美しく見せてくれて、自信を増大させ輝かせてくれる。何度も桂由美さんの魔法にかかりました。」と桂さんが手がけるドレスへの思いを語りました。

最後には「ご生前のご功績を偲び、謹んで哀悼の意を表します。共に過ごした日は、今も私にとって大切な宝の思い出です。ご冥福を心よりお祈り申し上げます。」と追悼しました。

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