県高校総体前特集 バスケットボール女子 注目の選手を紹介③ 【大分県】

県高校総体まで約1カ月。女子は前哨戦となった南九州四県対抗バスケットボール選手権大会(南九対抗)県予選で明豊が優勝したが、上位4校のレベルは拮抗(きっこう)している。組織としての成熟だけでなく、個々のレベルアップが勝利を呼び込む原動力となる。県高校総体の注目選手を紹介するとともに、彼女たちのライバルや気になる選手を聞いた。

パワーフォワード 和才美月(中津北3年)

2006年4月6日生まれ 171cm 前所属チームは中津中学校バスケットボール部

高さがあり、運動能力も高く、左利き。さらに女子では珍しいワンハンド(片手)でシュートを打つ。大津留礎監督は「素材として面白い。いい形で大学につなぎたい」と長いスパンでの成長を考えている。もちろん現時点でも大きな戦力として期待されており、最近はミドルレンジからのシュート成功率が高くなった。南九対抗県予選では足の痙攣(けいれん)で出場時間が限られたが、下半身強化など基礎づくりを徹底して、ウインターカップで一花咲かせる計画だ。

気になる選手

センター 永原琉衣(明豊3年)

明豊はガード陣に注目が集まるが、勝負どころではここ(永原)にボールが集まる。シュートが正確で、リバウンドも強い。マッチアップしたら1対1で勝負したい気持ちはあるが、まずはボールを入れさせないディフェンスをしなければいけない。10点に抑えて、私が30点取ればチームは勝つ。目標は全国ベスト8なので、県予選で負けるわけにはいかない。

ポイントガート 豊田めい(藤蔭2年)

2007年5月15日生まれ 156.5cm 前所属チームはWATCH&C(福岡県)

守備力はチームナンバーワン。芦川尚子監督は「スピードがあり、ディフェンスで相手にプレッシャーをかけることができ、速攻につなげて流れをつくれる選手」と期待する。攻撃においてはゴールにアタックし、インサイドからアウトサイドへパスを出すキックアウトを得意とする。豊田は「周りに気持ちよくシュートを打たせる形をつくりたい」とゲームメーカーとしてチーム全体を見渡す。心身ともに充実しており、2018年以来の全国高校総体に向けてチームの状態も上向きだ

気になる選手

オールラウンダー 大神埜乃(藤蔭2年)

バスケを始めた小学3年の頃から一緒にプレーするいとこ。高校でも同じチームでプレーできて心強い。ポジションもプレースタイルも違うけど、勝利を目指す目的は同じ。互いに「自分のプレーでチームに勢いといい流れを持ってきたい」という思いは強い。優勝するために何ができるかを考えてプレーしたい。

スモールフォワード 中島綾香(明豊2年)

2008年1月22日生まれ 164cm 前所属チームは浅川中学校バスケットボール部(福岡県)

流れを変える6番手として重宝される選手。スピードを生かしたドライブを武器とするが、リバウンドが強く、守備力も高い。先発メンバーは昨年から変わっていないが、その牙城を崩すなら「中島しかいない」と杉山真裕実監督。ただ、中島がベンチに控えることで、戦い方の幅が広がり、次の一手を打ちやすいことも確か。本人は「どのポジションでもコートで長くプレーしたい」との思いはあるが、「常勝チームになるための仕事に徹する」と与えられた役割を遂行する覚悟だ。

気になる選手

オールラウンダー 大神埜乃(藤蔭2年)

中学の頃から対戦しているが、1対1で勝ったことがない。ただ、私は明豊に来て力がついたと思っているし、全国大会も経験した。次にマッチアップしたときは10点以内に抑えたい。自分たちの代になっても無敗記録を伸ばしたい。同級生だからこそ負けたくない気持ちは強いが、チームが勝つことを優先したい。

(柚野真也)

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