福島県内の求人倍率1.34倍 3月雇用失業情勢、サービス業低調

 福島労働局が30日発表した3月の雇用失業情勢によると、県内の有効求人倍率は1.34倍(季節調整値)で前月を0.04ポイント上回った。労働局は「引き続き求人が求職を上回って推移しているものの、求人に弱まりの動きが見られる」として判断を維持した。2023年度の有効求人倍率は1.37倍(原数値)で、前年度を0.06ポイント下回った。

 有効求人倍率が1.3倍を上回るのは29カ月連続で、県内全てのハローワークでも29カ月連続で1倍を上回っているが、有効求人数(原数値)は11カ月連続で前年同月を下回っている。

 季節調整値の有効求人数は3万8278人(前月比0.4%増)、有効求職者数は2万8467人(同2.6%減)だった。

 新規求人の動向を巡っては、主要8業種全てで前年同月比を下回った。下げ幅が最も大きかったのは宿泊・飲食サービス業の38.8%、最小は卸売・小売業の4.2%だった。ゼロゼロ融資の返済の本格化や物価と人件費の上昇、エネルギー価格の高騰などが影響し、求人が伸びにくい状況という。

 高卒内定率99.6%

 福島労働局は、今春の新規高卒者の就職内定率(3月末現在)も発表した。内定率は99.6%で、前年同月と変動はなかった。3358人(前年同月比5.2%減)の就職が内定し、未内定者数は12人(同25.0%減)だった。

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